【北北海道】旭川大高 100回大会甲子園一番乗り!9年ぶり8度目の歓喜

[ 2018年7月22日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念北北海道大会決勝   旭川大高5―3クラーク ( 2018年7月21日    旭川スタルヒン )

<クラーク・旭川大高>9年ぶりの甲子園出場を決めて喜ぶ旭川大高ナイン
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 第100回全国高校野球選手権記念大会(8月5日から17日間、甲子園)の地方大会は21日、北北海道で決勝が行われ、旭川大高が沼田翔平投手(3年)の好投でクラークに勝ち、節目の大会を一番乗りで9年ぶり8度目の出場を決めた。22日は43大会142試合が行われ、11代表が一気に決まる。

 校歌を歌う沼田の頬を涙が伝った。最速146キロを誇る北の大地のイケメン右腕。これまで勝てなかった苦しさがよみがえった。

 「SNSで、北北海道が一番最初に甲子園が決まるのを見て、少し意識した。一番最初はうれしい」

 北北海道大会3試合36得点のクラーク打線を5回まで無安打に抑えた。序盤にスローカーブを意識的に配球。体の使い方をこれで確認し「自分の中で感覚が変わった」という3回に、この日最速の144キロを出した。9回も140キロ台と球威は最後まで衰えず、130球で今夏チーム初完投。「9回になっても、あと2回ぐらいいけるぐらいの気持ちだった」と笑った。

 春季大会で9球団が視察するなど注目を集めてきた逸材だ。小学校時代はバレーのアタッカーで北北海道大会に優勝。膝の故障と中学校にバレーボール部がなかったことで、兄がやっていた野球に転向した。09年を最後に甲子園を遠ざかっていた同校を選んだのは、端場雅治監督の熱心な姿勢に魅せられたからで「下手な自分でも成長できると思った」。花開いた右腕に端場監督は「今日(の投球)はエースらしかった」と目を細めた。

 チームは昨春から高校球児の“トレードマーク”といえる丸刈りを禁止した。他校と違う外見は負ければ風当たりがより強くなる。それをいい意味の重圧にしてきた。甲子園で狙うは93年以来、四半世紀ぶりの夏1勝。憧れのエンゼルス・大谷と同じ名を持つ有望株は「まずは勝つこと。自己最速を1キロでも更新できれば」と目を輝かせた。 (竹内 敦子)

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2018年7月22日のニュース