【伊東勤 視点】ブルペン不安の西武 疲れていた多和田続投が裏目に

[ 2018年6月10日 09:10 ]

交流戦   西武5―8巨人 ( 2018年6月9日    東京D )

7回2死一、二塁、坂本に逆転3ランを浴びた多和田(撮影・小海途 良幹)
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 西武先発の多和田は、表情が明らかに疲れ切っていた。7回2死二塁で代打・田中俊を四球で歩かせると、両膝に手を置き、がっくりした姿をマウンドで見せた。この時点で今季最多の121球。本人は「ここで交代」と思ったのではないか。

 しかし、西武ベンチの判断は続投。前日もワグナー、増田がいずれも2失点しているように、ブルペンに不安が残る。救援陣につなぐか、多和田に懸けるか天びんにかけての続投だったが、結果的には裏目に出た。投手が一度切れた集中力を再びつなぐというのはなかなか難しい。坂本勇を抑えられる体と気持ちの状態ではなかった。

 本塁打は、1ボールからの内角を狙った直球。この試合、坂本勇は内角真っすぐに詰まり気味だったので、そこを続けたが、やや不用意な1球ではあった。

 巨人にとっては、前夜はエース対決で菅野が打ち込まれだけに重い1敗だったが、そのショックを払しょくする見事な逆転勝ちだった。

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2018年6月10日のニュース