平野、29球投げ安打性ゼロ 捕手が上原との“共通点”指摘

[ 2018年2月23日 05:30 ]

フリー打撃に登板したダイヤモンドバックス・平野
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 メジャー14年目のベテラン捕手マシスが言った。「上原(カブスからFA)とは何度か対戦経験があるけど、フォークが似ている。真っすぐは平野の方が力がある。とても楽しみ」。21日(日本時間22日)、ダイヤモンドバックスの平野がフリー打撃に初登板。バッテリーを組んだ同僚に高く評価された。

 いずれもメジャー経験のあるマイナー選手4人に対して球種を伝えながら合計29球を投げ、安打性の当たりを一本も許さなかった。平野は言う。「球種も分かっている中でのスイング。真っすぐはある程度コースにしっかり投げれている感じ。そこは良いかなと思う」。直球でポップフライを打たせる場面も目立ち、確かな手応えを口にした。

 例年、平野はまず直球を磨き、変化球は後から仕上げていく。マイク・ブッチャー投手コーチは「日々、こっちの野球にアジャスト(適応)できている」と目を細めた。この日、全体のうち約半分を費やしたフォークなどの変化球について、背番号66は「ここから状態を上げて、精度も上げていければ」と表情を引き締めた。

 実戦デビューは24日(同25日)のインディアンス戦とのオープン戦に決定。あくまで調整の1段階だが、ブラッドリー、ボックスバーガーとの3人で抑えの座を争う立場を担っている。ダ軍のマイク・ヘーゼンGMは、上原がレッドソックスで守護神として世界一に貢献した13年当時のレ軍のGM補佐。「浩治(上原)は偉大なリリーフとして歴史に残る活躍だった。現時点では彼とヨシ(平野)を比較はしたくない」と言葉を選びつつ「実戦での投球が楽しみ」と期待を込めた。

 ロッカーでは同僚に英語を教えられたり、逆に日本語を教えたりと、チームに着々と馴染んでいる平野。「僕の方から話しかけても話が続かない。もうちょっと勉強したい」と控えめに語ったが、33歳のルーキーの存在感は日に日に増しているようだ。 (スコッツデール・奥田秀樹通信員)

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2018年2月23日のニュース