阪神ロサリオは“バース級” 張本氏が高評価「4番として十分やれる」

[ 2018年2月23日 05:43 ]

ロサリオ(手前)と話す張本勲氏
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 通算3085安打を誇る本紙評論家の張本勲氏が22日、阪神の沖縄・宜野座キャンプを訪問し、新助っ人のウィリン・ロサリオ内野手(29=韓国・ハンファ)の活躍を予想した。打撃の際にステップする前足の使い方が好打者のものとし、左右の違いはあるが球団史上最強助っ人のランディ・バースと同じと表現した。

 雨が降る中、張本氏は打撃ケージの後ろや横から鋭い視線を送り、ロサリオの打撃フォームをチェック。左翼後方の防球ネットの上段を直撃するなど54スイングで8本の柵越えを見せた十数分間で、猛虎の新4番候補が備える好打者の条件を見つけた。最大のポイントとしてステップする左足の動きを挙げた。

 「ステップの幅が小さいので膝に余裕がある。踏み出しても上体が投手方向に一緒に突っ込むこともないから(間をつくることができ)変化球も打てる。さらに、左足を(右足のつま先よりもホームベース側に)踏み込んでステップするので(体が)開かないし(親指の付け根で地面をとらえる角度でステップしているので)スムーズに回転できている。バースもそうだった」

 打撃練習の合間のわずかな時間には通訳を介して気になっていたゴルフのグリップで「オーバーラッピング」と呼ばれる右手小指を左手の人さし指と中指の間に乗せる握りの意図を尋ねた。力任せではなく、よく研究していることに感心した。

 「(右手小指も使って)しっかりと握ると力が入ってしまって(バットを)こねる感じになると。浮かすことで余計な力が抜け、スイングをスムーズにできると言っていた」

 唯一、気になる点としたのが振り出す際にバットのヘッドが若干、投手よりに入ってしまうこと。それによるスイングの時間のロスを心配した。

 「(ヘッドが)入るので、元に戻すのにわずかだが、時間がかかってしまう。内角に(150キロを超える)速い真っすぐを投げられた時に対応できるか。打てないとなると、日本の投手は徹底的に攻めてくる。欠点とまではいかないが…」

 もちろん、杞憂(きゆう)に終わる可能性もあり、現段階として「順応性もある。打率も残せそうだし、もちろん、長打も打てる。4番として十分にやれる」と活躍を予想した。2005年以来、13年ぶりのリーグ優勝の大きなカギを握るであろうロサリオへの「あっぱれ」の回数が増えれば「大あっぱれ」の秋を迎えるはずだ。

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2018年2月23日のニュース