広島ドラ1中村 東京五輪で日の丸背負う「米国にリベンジして世界一を」

[ 2017年10月30日 05:30 ]

広島ドラフト1位の中村
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 広島からドラフト1位指名された広陵・中村奨成捕手(18)がプロ3年目に迎える20年東京五輪への出場を熱望した。今年9月には侍ジャパン高校代表としてU―18W杯(カナダ)に出場して米国に敗れるなど4位。個人的にも不発に終わり、世界一への再挑戦を「中期の目標」として掲げた。

 中村は相思相愛の地元球団、広島から1位指名を受けただけで満足するような男ではない。プロの世界へ挑むにあたって目標設定を細かく分け、未来図を描いていた。

 「短期の目標は1軍に上がることで、中期の目標は東京五輪に出ること。そこでU―18の屈辱を晴らすというわけではないけど、米国にリベンジして世界一を獲りたいという思いがある」

 U―18W杯では4連覇を果たした米国に敗れるなどして3位に終わった。今夏の甲子園では大会新記録の6本塁打を放った打撃でも木製バットへの適応に苦しみ、打率・120(25打数3安打)、本塁打も打点も0に終わり、「まだまだ努力しろと神様から告げられたと思う」と前を向いていた。次こそは…の思いは強い。

 「(以前は)深くは思っていなかったが、日の丸を背負う重みを感じたし、プロに入ったらもっと感じると思う。簡単には勝てないと思った。外国人特有の考え方があるので、それにどう勝つかを考えされられた」

 3年後の20年。21歳で迎える東京五輪では4位に終わった08年北京五輪以来3大会ぶりに野球が正式競技として復活した。84年ロス五輪から遠ざかる金メダル獲得のカギは、扇の要が握っていると言っても過言ではないだろう。

 もちろん、東京五輪での金メダルが終着点ではない。日本を代表する選手になるだけにとどまらず、唯一無二の存在になることを目標に掲げた。

 「長期の目標は見えていないけど、どれだけ続くか分からない野球人生の中で誰もやっていない記録だったり、一番高いところを目指してやりたいと思う」

 1位指名された直後にも捕手では誰も成し遂げていない打率3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」にも意欲を示すなど超高校級捕手の志は果てしなく高い。(柳澤 元紀)

 ▼今年9月のU―18W杯での日本代表 1次ラウンド(R)の初戦メキシコ戦に勝利したものの、2戦目の米国戦では0―4で完敗。4勝1敗で進出したスーパーRではカナダと韓国に敗れ、3位決定戦でカナダを8―1で下して銅メダルを獲得した。中村は1次Rの5戦では欠場が1試合、途中交代が2度。スーパーR以降は4戦すべてにフル出場した。捕手での先発は全9戦中4戦だった。

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2017年10月30日のニュース