内川、3戦連発!頼れる主将が王者を目覚めさせた ソフトがタイ勝

[ 2017年10月21日 08:40 ]

パ・リーグCSファイナルS第3戦   ソフトバンク7―5楽天 ( 2017年10月20日    ヤフオクドーム )

3回無死一、二塁、3ランを放った内川はガッツポーズ
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 ソフトバンクが楽天を7―5で下し、初勝利。アドバンテージを含めて2勝2敗のタイとした。4番の内川聖一外野手(35)が3回に左越え3ラン。3試合連続本塁打で流れを呼び込み、同点の8回に7番降格の中村晃外野手(27)の右越え決勝2ランで試合を決めた。CS、日本シリーズで通算3度のMVPを誇る頼れる4番が打線を目覚めさせた。

 カーブに対し内川の体は自然と止まった。技術が詰まっていた。1点を追う3回無死一、二塁。則本の初球、111キロを左越え3ラン。2連敗し、この試合も劣勢だった。ここぞの精神力の強さも、内川ならではだった。

 「この試合で一番打たないといけない打席で打てて良かった。球種どうこうより、受けてしまったら負け。勝負できる球を積極的に行こうと思っていた」

 第1戦は反撃、第2戦では同点で、3本目はリードを奪う一発と3試合連発。CSでは、14年の日本ハム・中田以来で、チームをよみがえらせた。直前に四球で出塁のデスパイネからの「VAMOS(スペイン語で行けの意)」の声が聞こえた。「絶対に打て、ということだと思った」と笑った。

 主将として仲間の思いを背負う。右脇腹痛が長引き、CS出場を断念した柳田について「自分がいない時、頑張っている姿を見ていた。ケガしたことを後悔しないようにしてあげたい」と日本シリーズ進出を誓う。自身は15年のファイナルSでMVPとなったが、左肋骨骨折もあり、日本シリーズは出場できなかった過去を持つ。そして、7月に左手親指を骨折し、リハビリを行ったが、9月末の1軍復帰の際には、捕手から一塁手へ転向した育成の樋越へ一塁ミットを渡した。チームを常に考えるから、信頼は厚い。

 試合前に「がむしゃらにバカになって野球をやろう」との工藤監督の言葉を体現した、過去3度のMVPを誇る男は言った。

 「今日は今日で終わり。行き着くまで(気持ちは)変わらない」

 大幅に打順を組み替えても4番は不動。こんな頼れる存在は他にはいない。 (後藤 実穂)

 ≪2位タイ40安打≫ 内川(ソ)がファイナルSで3試合連続本塁打。プレーオフ、CSの3戦連発は14年中田(日)がCSファーストS第3戦、ファイナルS第1〜3戦と4試合続けたのに次ぎ2人目。同一ステージでは前記中田と並ぶタイ記録になる。これでCS通算40安打。プレーオフ、CSの通算最多安打は和田(西、中)の46安打で、40安打は阿部(巨)と並ぶ歴代2位タイ。打点も通算21打点とし、前記和田の24打点に次ぎ、松中(ソ)の18打点を抜いて歴代単独2位、パ最多となった。

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