広島零敗に緒方監督「自分の責任」、5&8回の強攻策が裏目

[ 2017年10月21日 05:30 ]

セ・リーグCSファイナルS第3戦   広島0―1DeNA ( 2017年10月20日    マツダ )

3回、井納(手前)の前に無得点が続きベンチで厳しい表情の緒方監督。右はバティスタ
Photo By スポニチ

 本拠地マツダスタジアムを覆った重苦しい空気は最後まで晴れなかった。リーグ最強を誇る打線がつながらず、好機でも沈黙。打線組み替えも、局面打開を狙った作戦もことごとく裏目に出た零敗。広島・緒方監督は淡々と振り返った。

 「1点がちょっと遠かったね。今日はうまくいかないことが多かった。こういう1点差の試合は自分の責任」

 打線は松山に代えて4番にバティスタを入れ、新井に代わる6番にはエルドレッドを初起用した。その両助っ人がそろって不発。最大の好機だった6回1死一、二塁では4番打者が二飛に倒れ、6番打者も2死満塁で左飛に打ち取られた。

 バティスタが悔しがる。「5番でも4番でも意識は同じ。ただ、今日は相手投手にいい投球をされた」。レギュラーシーズンでの4番は9月24日の中日戦の一度だけ。ちなみに当日も無安打だった。

 勝負の采配も空回りした。1点を追う5回無死一塁で石原がスリーバントに失敗、続く代打・天谷の4球目にエンドランを仕掛けたが、まさかの空振り。盗塁死で流れを手放すと、8回無死一塁でも強攻策が裏目に出る。菊池のバスターエンドランが二ゴロ併殺となり、万事休す…だ。

 「選手は思い切ってやってくれればいい。取り返すチャンスはあるわけだから、切り替えて1戦1戦自分たちの野球をやるだけ」

 指揮官は努めて冷静に前を向いた。拙攻で2連敗。だが、星はまだ五分だ。硬さの見られる打線をどう復調させるか、セ・リーグ王者の底力が問われる。(江尾 卓也)

続きを表示

2017年10月21日のニュース