“外れ外れ1位”DeNA浜口 球団新人初PS白星「やり返す気持ちで」

[ 2017年10月20日 08:40 ]

セ・リーグCSファイナルS第2戦   DeNA6―2広島 ( 2017年10月19日    マツダ )

<広・D>新人では球団ポストシーズン初勝利の浜口
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 ルーキーが窮地を救った。DeNA・浜口が7回128球を投げ抜き2失点。球団新人初のポストシーズン勝利をつかんだ。

 「絶対に負けられない戦い。とにかく腕を振り、打者に向かっていった」。普段通りワンバウンドを恐れず腕を全力で振り続けた。荒れ球が的を絞らせず、ボール球で空振りを奪う。指に掛かった直球は手元で伸び、6回2死二、三塁で会沢からこん身の147キロで空振り三振を奪い、激しく吠えた。

 ドラフトでは“外れ外れ”の1位だが、10勝を挙げて中日・京田と並び新人王候補に挙がる。一番の強みはスタミナだ。空手2段の父親の下、3兄弟の末っ子としてスポーツ一家で育った。長男は投てき、次男は総合格闘技に進み、「痛いのは嫌だったので」と白球を握った。「7回も145〜146キロで凄いスタミナ」とラミレス監督。日程上は今シリーズの再登板は難しいが「彼はタフ。また投げるかもしれないし、中継ぎに入るかも」と可能性を否定しなかった。

 1勝3敗で敗退した1年前の屈辱を知らない。「僕は去年を経験してないが、先輩方の悔しさを感じていた。やり返す気持ちで来た」。レギュラーシーズンで広島戦に4度先発し一度も勝てなかった左腕が、敵地で頼もしく輝いた。 (後藤 茂樹)

 ≪PSチーム初≫ルーキーの浜口(D)が7回2失点で勝利投手。プレーオフ(PO)、CSの新人白星は昨年ファイナルS第2戦の岡田(広)以来9人、11度目でチームでは初めて。日本シリーズでもDeNAは大洋、横浜時代に通算8勝しているが新人勝利はおらず、ポストシーズンチーム初となった。この日は1、2回に暴投を記録。PO、CSで1試合2暴投は14年ファーストS第2戦の大瀬良(広)以来5人、6度目。2暴投しながら勝ったのは07年ファイナルS第3戦の中田(中)に次ぎ10年ぶり2人目だ。

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2017年10月20日のニュース