【石井一久 視点】楽天 前倒し継投可能にする“右の宋と左の高梨”

[ 2017年10月20日 10:20 ]

パ・リーグCSファイナルS第2戦   楽天2―1ソフトバンク ( 2017年10月19日    ヤフオクドーム )

<ソ・楽>6回1死二塁から登板した宋は無失点で切り抜ける好投
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 楽天は宋家豪と高梨の存在が大きい。同点の6回1死二塁で救援した宋家豪は球に力があり、角度もある。内川、デスパイネ、松田の一発がある打者に高めの直球で勝負できるのは、自信がある証拠だ。7回から救援した左横手の高梨はクロスステップして投げるので、左打者には外角球はかなり遠く感じるはず。内角にもしっかり突っ込むことができるので、余計に外角球が生きる。

 このCSでは、宋家豪と高梨をセットにして、中盤の6、7回を託している。力勝負ができる右腕と左キラーの変則左腕。場面や相手打者の右左に応じて、2つの選択肢がある。この2人が使えることで、福山、ハーマン、抑えの松井裕の3人を前倒しすることなく、先発を早めに代える「前倒し継投」が可能となっている。楽天は則本、岸、美馬の先発3本柱が使えない1、2戦目は1勝1敗で御の字と踏んでいたはず。それが2勝取れたのは、大きい。

 ソフトバンクの打者は全体的に大事な場面で、楽天投手陣の力勝負に振り負けているように感じる。こういう時にしっかり振れる柳田がいないのは痛い。(スポニチ本紙評論家)

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2017年10月20日のニュース