腹の探り合い制した梨田監督 敵の右代打減らす高梨→福山スイッチ

[ 2017年10月19日 08:20 ]

パCSファイナルステージ第1戦   楽天3―2ソフトバンク ( 2017年10月18日    ヤフオクD )

8回無死、吉村(左)と遊ゴロに仕留める福山
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 【追球】短期決戦ならではの、指揮官同士による腹の探り合いがあった。

 2点リードの8回、楽天・梨田監督は前の回から登板していた左腕・高梨を一度はマウンドに上げた。相手が右の代打の切り札・吉村を打席に送ったのを見て、右の福山にスイッチ。「駆け引き。代打を出せば、戦力を1人でも少なくすることができる」。ソフトバンクに残っていた右の野手は吉村と鶴岡の2人。9回は左腕の松井裕が登板予定だっただけに、右打者の数を1人でも減らしたかった。相手の駒を消す。ダイヤモンドの外でも火花は散っている。

 試合は梨田監督の思惑通りに進んで先勝。しかし、工藤監督も楽天の策が分かった上であえて代打を送った。実戦間隔が空いていただけに「彼らも打席に立っておかないと」。そこには王者の余裕も垣間見える。「お互い、我慢比べ」と梨田監督。短期決戦、その我慢の先に勝利がある。 (鈴木 勝巳)

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2017年10月19日のニュース