阪神の鉄腕・石崎 9月13試合目登板!稲尾さん見えてきた

[ 2017年9月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―2DeNA ( 2017年9月24日    甲子園 )

<神・D>8回1死、宮崎の打球をキャッチできなかった石崎はそのまま倒れこむ
Photo By スポニチ

 もう劣勢で投げるのは、もったいない。0―2の8回1死から登板した阪神・石崎が、当たり前のようにスコアボードにゼロを刻んだ。

 「(直球)一辺倒になってしまっているから打たれた。そういうところを気をつけていきたい」

 反省を口にした試合後とは違い、マウンドでは貫禄を見せた。ロペスを一邪飛に抑えて2死とした直後だ。5番・宮崎の強烈なライナーが自身を襲ったが、体を回転させ前方に転びながら回避。その後一切の動揺を見せず、梶谷を3球で空振り三振に仕留めた。

 22試合で防御率0・35と安定感を誇る石崎が、偉業達成に近づいてきた。この日が9月13試合目の登板。球団の月間最多登板は02年8月の吉野と07年8月の久保田が記録した17試合で、これはセ・リーグ最多タイでもある。9月は残り5試合あり球団記録も視野に入るが、仮に5試合全てに登板となれば18試合となり、56年の西鉄・稲尾らが持つ2リーグ制以降のプロ野球タイ記録となる。

 短期決戦を見据えれば登板過多は避けたいところ。何が何でも、と達成を狙う記録ではない。ただ、その数字は首脳陣からの厚い信頼の証拠でもある。

 今年1月。鳴尾浜球場で金本監督に新年のあいさつに向かうと、「8回、任せてもいいのか?」と問われた。「はい!いけます!」と即答したが、シーズン序盤は調子が上がらず初昇格は8月9日。それでも出遅れを取り戻す快投を続けている。盤石の救援陣が控えるため劣勢での登板が続くが、ボールの質、投球内容はセットアッパーに引けを取らない。(巻木 周平)

続きを表示

2017年9月25日のニュース