巨人・坂本 1億円増!球団トップ3億5000万円「いい給料」

[ 2016年11月25日 05:30 ]

1億円アップに笑顔の坂本
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 名実ともにチームの顔だ。巨人・坂本勇人内野手(27)が24日、東京・大手町の球団事務所で契約交渉に臨み、年俸2億5000万円から1億円アップの3億5000万円でサインした。今季は打率・344でセ・リーグで初めてとなる遊撃手の首位打者に輝いた。阿部慎之助捕手(37)、内海哲也投手(34)らの年俸が大幅ダウンする中で、現時点でチームトップに浮上。来季は本塁打、打点を増やして3冠王も視野に入れる。

 風邪気味で鼻声だが、坂本は満足そうだった。「納得のいく、はい。いい給料をもらいました。1億円アップですね」。10年目を終えてチームトップの年俸3億5000万円。その一方で、満ち足りない口ぶりには「チームの顔」としての自覚が宿っていた。

 「個人的には自分でも納得のいく数字が残せた。ただ、10ゲーム差以上も開いて優勝を逃しているので、力の差を感じた。今年はいい成績を残せたけれど、来年もう一回勝負だという気持ち」。

 キャリアハイの打率・344で初の首位打者を獲得。セ・リーグでは史上初の遊撃手の首位打者となり、最高出塁率・433もマークした。12年に最多安打を獲得したが主要打撃タイトルは初戴冠。「下半身を使って1年間、野球ができたのかなと実感している。キャンプで松井さんが来てくださったり」。技術面では軸足の右足に体重を残す低重心で、左足の上げ幅を抑える「ゴジラ式」の打撃フォームが結果に結びついた。

 ただ、自身が主将を務めた2年間、リーグ優勝を逃したことは頭の片隅にくすぶっている。「まだまだ未熟。キャプテンとして何をしたらいいのか、どうしたらいいのかと今でも考えながらやっている」と来季V奪回への思いは募るばかりだ。

 やるべきことは見えている。「ホームランだったり、打点だったりはもう少しやれる。チームが勝つためにどうプレーしたらいいか考えながらやるのが、自分の成績が上がる近道なのかなと思う」。年下で侍ジャパンのチームメートでもあるヤクルト・山田やDeNA・筒香らから刺激を受け、トリプルスリーではなく打率、打点、本塁打の3冠が照準だ。

 3月にはWBCもあり、来季は侍ジャパンの中心、巨人の大黒柱としてより大きな期待を受ける。「高いお給料をもらうのでもっと頑張らないといけない。中心として引っ張っていかないといけない」。観測史上初めて東京都心で11月の積雪となったが、坂本の心には飛躍への炎が燃え上がった。 (春川 英樹)

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