マエケン デビュー12イニング連続0封 石井抜き日本投手最長に

[ 2016年4月14日 05:30 ]

<ドジャース・ダイヤモンドバックス>6回を5安打無失点と好投した前田(AP)

ナ・リーグ ドジャース2―4ダイヤモンドバックス

(4月12日 ロサンゼルス)
 ドジャース・前田が12日(日本時間13日)、本拠地開幕のダイヤモンドバックス戦に先発し、6回を5安打無失点。救援投手陣が崩れ勝利投手の権利は消えたものの、02年のド軍・石井一久(現スポニチ本紙評論家)を抜く日本選手最長のデビュー12イニング連続無失点とした。

 6日のパドレス戦で6回零封、初本塁打の鮮烈デビュー。迎えた2戦目は初登板で0だった四死球を2つ出したが、チェンジアップが光った。6回1死、4番の左打者ペラルタを追い込んでから、3度もサインに首を振った。外角低めに逃げる軌道で空振りさせ、4個目の三振を奪った。

 「首振った場面は、これを絶対に投げると決めていた球。あるいは打者を見て、この球なら抑えられると思ったか」

 初回2死一塁でもペラルタへカウント2―2から首を振りチェンジアップ。暴投となったが、再び首を振って同じ球種を続けて一ゴロに抑えた。「制球が乱れ球数が多くなった(95球)。ただ要所ではいいところに投げられた。それで無失点で抑えられたのかなと」。前回の6球の倍近い11球を投じたチェンジアップがアクセントとなった。

 石井の11回2/3を超えた最後のアウトは味方の好守。6回2死一塁、左打者ラムに右翼線へ痛打を許した。長打コースで一塁走者は一気に本塁へ。右中間寄りの位置から急いだプイグが素手で捕球して返球、カットマンの三塁手ターナーを経由して間一髪アウトにした。左打者対策のため三遊間を空け、三塁手が右翼手の前を守るシフトが結果的に奏功し、メジャーならではの「9―5―2」の中継が完成。前田もガッツポーズで喜んだ。

 次は中4日で17日(日本時間18日)に登板。同地区の宿敵ジャイアンツとの伝統の一戦だ。ターナーは「願わくばケンタには今年一度も失点なしでお願いしたいね」と頼もしげに見つめた。(ロサンゼルス・奥田 秀樹通信員)

 ≪米最長は39回≫前田のデビュー2試合連続無失点はドジャース先発投手で3人目。石井、1954年のカール・スープナー(連続完封)に続いた。デビュー12イニング無失点は日本選手では石井の11回2/3、64年村上雅則(ジャイアンツ)の11回を超え最長に。大リーグ記録はブラッド・ジーグラー(2008年、アスレチックス)の39回で、ナ・リーグ記録はジョージ・マッキラン(1907年、フィリーズ)の25回。

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