金本監督を必ず男に!鳥谷「全部変わりたい」言葉で成績で引っ張る

[ 2016年1月26日 09:00 ]

トス打撃で汗を流す鳥谷

 阪神の鳥谷敬内野手(34)が25日、甲子園球場の室内練習場で自主トレを公開し、金本知憲監督(47)の胴上げを熱く誓った。猛虎の中核を担う存在ながら昨秋の監督就任直後から『超変革』をうながされ、早くも(1)初の海外自主トレでスピード強化(2)体重2キロ増(3)新バット導入という3つの自己変革を実践。「全部変わりたい」と固い決意を明かした。

 力強い決意表明だった。多数のテレビカメラや報道陣を前に鳥谷は言い切った。「(金本監督を)胴上げしたいと思う」。熱い誓いの言葉が普段はクールな男から発せられた。現役時代から背中を追いかけ、目標にしてきた先輩が監督としてグラウンドに戻ってきた。11年ぶりの頂点へ、すべての面で新生猛虎をけん引する覚悟を示した。

 「(金本監督は)目標としていた先輩です。“行動でも、言動でも、成績でも引っ張っていけ”と言われた。できるなら全部変わりたいと思う」

 金本監督が「すべてを変える」と推し進める『超変革』の波。実績があり、いまやチームの顔とも呼べる存在となった鳥谷も例外ではない。いや、むしろ最も自己変革を求められた。就任直後の昨秋の個別面談では「おまえが変わらなければ、チームは変わらない!」と叱咤(しった)も向けられた。そんな期待を受け止め、早くも変革を実践した。それも3つも。

 今冬は初の海外自主トレを敢行。年明けからハワイ→沖縄と温暖な場所を変遷し、下半身強化に努め、いまは2キロ増の体重約82キロになった。「体重を増やせと言っている。打撃がひ弱すぎる。もっと長打を打てる」という監督指令に応えるためだ。

 2キロ増は決して微増ではない。ほぼ完成された肉体をストイックな生活で長年に渡って維持してきたことを思えば簡単な増量ではない。しかも体を大きくしながらも、ハワイでは短距離走のメニューを増やしスピードを強化した。昨季9盗塁からの増加にも「数は意識しないが、走れる状態」と自信を見せた。

 バットも大きくモデルチェンジした。長さ33・5インチと34・5インチで910グラムから920グラムの2種類を使用した昨季から今季からはメッセンジャーと同型の34インチで890グラムから895グラムを使用予定。公開した自主トレでは新しい“相棒”を握り、ティー打撃で鋭い打球を連発した。

 「去年、打撃は納得のいくものではなかった。すべての数字で、自分が出してきた数字を超えられたらと思っています」

 前日24日からは早くも打撃投手を相手にフリー打撃を開始するなど調整は順調だ。「ここ数年で一番いい状態で(キャンプに)入れる」。充実の表情が頼もしい。金本監督を胴上げするため、鳥谷は変わった。(山本 浩之)

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