ソフトB王会長 デホ待つ メジャーか残留か「残ってもらうのが一番」

[ 2016年1月26日 08:40 ]

メジャー挑戦を表明している李大浩

 ソフトバンク・王貞治球団会長(75)は25日、メジャー挑戦を模索している李大浩(イ・デホ)内野手(33)に対し、猶予期間を与えることを示唆した。当初は2・1のキャンプインをデッドラインに1月中の返答を求めていたが、過去2年間の実績を重視。キャンプ途中からの参加でも対応できるとの見解を示し、もうしばらく静観することになった。

 キャンプインまで1週間を切っても李大浩サイドから明確な意思は伝わってこない。戦力編成において非常に中途半端な状態が続くが、王球団会長は今しばらくの猶予を与える考えを明らかにした。

 「返事はまだ来ていないようだね。うちとしては連絡待ち」。メジャー移籍がどの程度まで進んでいるのかさえ分からない中、球団としては1月決着にこだわらない姿勢に転換した。

 「すでに2年間やっているからね。(キャンプの)最初からでなくてもチームには、溶け込んでいる。早いに越したことはないけれど、計算はできる(選手)。チームに残ってやってもらうのが一番だから」

 メジャーか。ソフトバンク残留か。それとも。これまでは1月中に方向性を見いだすことが既定路線だったが、残留の場合、王会長の発言はキャンプ途中からの合流も視野に入れたものに変わった。

 2・1に必ずしもキャンプ地に来る必要はない。これは昨年の広島黒田の例もあり、外国人選手も家庭の事情により遅れることがある。全体の歩調を合わせる日本式のキャンプでは例外要素の濃い対応になりそうだが、李大浩の実績を考えれば不思議ではない。

 2・1合流について王会長は「それは監督が決めること」としながらも球団としては柔軟な姿勢で臨むようだ。李大浩の去就いかんによっては新外国人獲得も考えなければならないものの「現時点で、そこまで考える必要はない」とあくまでも李大浩の意思表示を優先させる構えだ。

 王会長は昨年12月、メジャー移籍か残留かで揺れていた松田に直接電話をかけ、移籍に傾いていた心を引き戻した。

 今回、出馬するかは微妙ながら移籍交渉で難航していると思われる李大浩サイドに時間的な余裕を与えることで球団として最大限の誠意を示すことにもなる。もちろん、時間は無限ではないが李大浩サイドから何らかのアクションがあるかどうか注目される。(田中 貴久)

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