琴奨菊似の巨人・大竹 “カド番”から巻き返す キャンプ2軍スタート

[ 2016年1月26日 05:30 ]

巨人・大竹(左)と琴奨菊

 「カド番」から巻き返す!巨人・大竹が川崎市のジャイアンツ球場で自主トレを行い、大相撲初場所で初優勝し、顔が似ていると言われている大関・琴奨菊に負けない活躍を誓った。

 大竹は琴奨菊の話題となると思わずおなかをさすった。「おなかが出てるから相撲と結びつけようとしてるんでしょう?」。これだ。この笑顔だ。目が細くなり、目尻が下がる、憎めない表情がそっくりだった。「実は…」と切り出して「去年、内海さんに“琴奨菊に似てない?”って言われたんですよ。それから注目してました」。千秋楽前夜の23日には、内海から「明日は大事な取組があるから頑張れ」とLINEでなぜだか励まされたという。

 所用でテレビ観戦できなかったが結果はチェックし「同い年の日本人力士が優勝。うれしい。凄いことだと思います」と喜んだ。昔から大相撲は大好きで、今場所についても「(琴奨菊が)豊ノ島に敗れた取組も見てましたよ」と真剣に振り返った。

 愛くるしい笑顔に、野球選手にしてはふくよかな体形も近い。さらに置かれていた状況も似ている。琴奨菊は13年の右大胸筋断裂などケガに泣かされ白鵬、日馬富士といった外国人力士勢の壁にも当たった。5度のカド番を経験。そんなどん底からの初優勝だった。

 大竹も2月の宮崎キャンプは2軍スタート。広島から巨人にFA移籍した過去2年間で計12勝にとどまった。昨季はわずか3勝。広島時代に4度、2桁勝利をマークした実力をまだ出し切れていない。ここ2年は開幕ローテーション入りしているが、今季は菅野だけでなく、マイコラスやポレダといった外国人勢と争って「カド番」からはい上がらなくてはいけない。この日の自主トレでは「自分のやるべきことをやって、状態を上げていきたい」と坂道ダッシュで下半身を中心に鍛えた。すでに今年に入ってからブルペンでの立ち投げも10球こなすなど、雪辱の思いは人一倍だ。

 琴奨菊の代名詞は塩をまく直前に腕を広げて背中をそらす「琴バウアー」。ものまね上手で知られる大竹。今季、東京ドームのお立ち台で「寛バウアー」をお披露目する日が来るかもしれない。 (川手 達矢)

続きを表示

この記事のフォト

2016年1月26日のニュース