横浜・渡辺前監督が注目“左右の大器”純平&小笠原 打は勝俣

[ 2015年10月14日 09:00 ]

県岐阜商の高橋

 22日のドラフト会議まで8日。楽天が仙台育英・平沢大河内野手(3年)の1位指名を公言する中、他の11球団は1位選手の絞り込み作業を行っている。横浜の前監督・渡辺元智氏(70)に注目選手を聞いた。

 この夏は甲子園とU―18を何試合か見た。投手でモノがいいなと思ったのは高橋(県岐阜商)。ベストピッチが見られなかったのは残念だけど、ロッテの涌井みたいだね。オーバースローで角度があるし、フォームがきれいだから球の伸びがいい。プロで長くやるには故障しないフォームと球が衰えない体力が大事。体をきっちりつくれば、プロでもやれると思う。

 小笠原(東海大相模)は夏の神奈川大会でも対戦したが、やはり素材は一級品。制球力を磨いていけば2、3年後には1軍でも出てくると思う。成田(秋田商)も気持ちが強い選手だと感じた。代表には入らなかったけど、吉田(東海大相模)もフォームは悪くないし、武器のスライダーがある。3、4年かかるかもしれないけれど、コントロールが上がればプロでもやっていける。

 野手では勝俣(東海大菅生)。打撃そのものはオコエ(関東第一)よりも良いかもしれない。投手もやっていたということで素質が高いのだろう。素材が良くても順応性が高くないといけないが、W杯では木製バットでもすぐに結果を出した。10年AAAアジア選手権で代表監督をした時、高橋周平(東海大甲府、現中日)がいたが、彼もバットを散々折って、なぜ折れるのか自問自答し、そこから順応していった。勝俣もそんな感じなのかな。

 平沢は代表の中でも目立っていた。スピードに慣れてくれば1、2年目でも試合に出られる力はある。オコエは大事に育てていかなければいけない選手。まだ、本能でやっているから、駆け引きができるようになれば、次代を担う選手になれる逸材だ。

 ◆渡辺 元智(わたなべ・もとのり)1944年(昭19)11月3日、神奈川県生まれの70歳。65年に横浜高のコーチに就任し、68年から監督を務め今夏勇退した。73年センバツで初優勝するなど5度の全国制覇。97~98年にかけて松坂(現ソフトバンク)を擁し甲子園春夏連覇、明治神宮大会、国体の4冠を達成。甲子園では歴代3位タイの通算51勝。

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