マー君3戦ぶりQS 速球系増え52・1%「自分の中では手応え」

[ 2015年7月5日 05:30 ]

<ヤンキース・レイズ>6回6安打3失点で手応えをつかんだ田中

ア・リーグ ヤンキース7―5レイズ

(7月3日 ニューヨーク)
 ヤンキースの田中将大投手(26)は3日(日本時間4日)、レイズ戦に先発し、6回を6安打3失点で降板。その後、味方打線が3点差を追いつき、延長12回に逆転サヨナラ勝ちしたため、勝敗は付かなかった。これで4戦白星なしとなったが、3試合ぶりのクオリティースタート(6回以上、自責3以下)で直球はメジャー自己最速タイの96マイル(約154キロ)を計測。完全復活へ、確かな手応えをつかんだ。

 躍動感が違った。田中がよみがえった。甘く入ったスプリットを痛打され、いきなり2失点した初回。「ゲームの中で重かった2点。反省しないと」と切り出したが、全26球中、7割近い18球がツーシームを含む速球で、うち12球が93マイル(約150キロ)を超えた。強い気持ちが表れていた。

 「真っすぐをしっかり投げられないと変化球も生きてこない」。6回を6安打3失点。全96球中、速球が半数以上、52・1%の50球に達した。2試合連続の自己ワースト3被弾で5回6失点だった前回6月27日のアストロズ戦は、98球中32球(32・7%)だっただけに、大きな変化だ。0―3で降板したが、味方打線の反撃でメジャー初の3連敗を免れ、自身も右腕に確かな感触が残った。

 「数字だけ見れば、今回も実力は出ていなかったんじゃないかと言われると思うけど自分の中では手応えを感じているし、ここ2戦の内容とは大きく違うと思う」

 メジャー自己最速タイの96マイル(約154キロ)を計測しただけでなく、150キロ超えは計22球。加えて速球のストライク率は68%と、前回59%から大きく改善させた。登板間は前回に続き異例の2日連続ブルペン入り。キャッチボールから軸足の右足に3~4秒以上、丁寧にゆっくり体重を乗せ、威力と制球の底上げを確認。「そういうシンプルな部分もあったし、感覚的な部分もあった。自分の中でトライしている中で抜けてしまったものもあった」。小さなズレの積み重ねで大きなズレが生じていたが、自分の投球と向き合い、形が見えてきた。

 「次の登板は楽しみですね」。次回予定の9日(日本時間10日)アスレチックス戦は前半戦最終登板となる。右腕に宿る確かな手応え。結果に結実させてこそエースだ。

続きを表示

この記事のフォト

2015年7月5日のニュース