上原3人斬り 今季初登板S、見えてきた先発100勝&100S

[ 2015年4月16日 05:30 ]

<レッドソックス・ナショナルズ>初セーブを挙げ、捕手・ライアン・ハニガン(左)と抱き合って喜ぶ上原

インターリーグ レッドソックス8―7ナショナルズ

(4月14日 ポストン)
 左太腿裏の張りで出遅れていたレッドソックスの上原浩治投手(40)が14日(日本時間15日)のナショナルズ戦で9回に今季初登板し、セーブを挙げた。クリーンアップを2三振を含む3者凡退に抑えて1点差を守る、鮮やかな復帰劇だった。後半戦不振だった昨年の8月12日レッズ戦以来となったセーブは、日米通算95個目。日本投手で江夏豊、佐々岡真司に続く先発100勝&100セーブへカウントダウンが始まった。

 お決まりのハイタッチは、少しおとなしめだった。戦いの場に帰ってきた安ど感。勝利の儀式を終えた上原は「ホッとしています。自分の中できょうが開幕なので、やっと合流できたなという感じ」と口にした。

 3月17日に左太腿裏の張りを訴え、故障者リスト(DL)入りしての開幕。戦列復帰2日目で訪れた初登板は8―7の9回だった。相手は昨年ナ・リーグ東地区優勝のナ軍の主軸。いきなりの火事場投入はベンチの厚い信頼の証だった。

 「特別な思いはなかった。冷静に入れた」

 ハーパーを空振り三振。4番のR・ジマーマンには2球目、甘くなったスプリットを左翼ポール際に大ファウルされた。ナ軍がビデオ判定を求めた、あわや同点弾という当たり。それでも4球目で左直に抑え、ロビンソンも空振り三振させた。14球中12球のスプリット攻めで3人を封じた。

 離脱中の3日に40歳になった、メジャー全体で6番目の年長選手。左太腿は古傷でもあり、細心の注意を払って最短復帰を目指した。前日も試合後「風呂にゆっくり漬かりたい」と、球場でそそくさと食事を済ませてコンディションを整えることに専念。「試合になってしまえばそこ(故障)と戦っているわけにはいかない」と言い切った。

 日本投手3人目の先発100勝100セーブに進む守護神は「始まったばかり。これからです」と、すぐに先を見据えた。チームは52年以来、63年ぶりの開幕3カード連続勝ち越し。大補強でア・リーグ東地区優勝候補筆頭にいるレ軍に、不可欠なピースが戻った。

続きを表示

この記事のフォト

2015年4月16日のニュース