中日初3戦連続サヨナラ“真打ち”平田決めた 記念球ポンと…

[ 2015年4月16日 05:30 ]

<中・神>9回2死二塁、サヨナラ打の平田(右)に飛びつく中日ナイン

セ・リーグ 中日2―1阪神

(4月15日 ナゴヤD)
 中日の劇勝に沸くナゴヤドームが、サプライズプレゼントに歓喜に包まれた。お立ち台にはサヨナラ打の平田。「僕の手元にきょうのサヨナラのボールがあります。ネットオークションに出さず大事にしてくださいね」と記念球を豪快にスタンドへ投げ入れた。

 同点の9回2死二塁。松田に1ボール2ストライクと追い込まれた。4球目は高めの145キロ直球。見逃せばボールだったが「悪球打ち」らしく豪快に打った。打球は前進守備から背走する右翼手の先で大きく弾み、両手を突き上げた。球団新記録の3試合連続サヨナラ勝ち。月間5度目のサヨナラ勝ちはセ・リーグタイ記録だ。さらにナゴヤドームでは10勝1敗。もう見慣れた氷水をかける勝利の儀式の主役になり「僕もあの氷をかぶりたいと思っていた。みんながかぶっている時はなるべくかぶらないようにして、自分のためにとっておきました」と“勝利の美酒”に酔いしれた。

 こちらも日本ハム・中田、西武・森の先輩にあたる大阪桐蔭出身のお祭り男。サヨナラ打は昨年4月17日DeNA戦以来通算6本目。11年には球団初の2試合連続サヨナラ本塁打も放った。サヨナラ続きの中、「真打ち」の登場で開幕から2試合連続サヨナラ負けを喫した阪神にやり返した。

 「勝負の年」と意気込んだ今季、出だしはツイてなかった。1月に車上荒らしの被害に遭い、ブレスレットなど総額10万円程度の損失。調整遅れでキャンプは2軍スタートとなり、1軍合流は3月13日までずれ込んだ。それでも開幕からしっかりとクリーンアップに座り、打率・313。4番のルナらドミニカントリオが好調な打線の中で、和製大砲としての存在感を発揮している。

 谷繁兼任監督が「きょうに関しては攻撃はいい流れではなかった」としたように、6回までに2桁10安打しながら、得点は大島のソロによる1点だけ。8回に先発の大野が同点に追い付かれ、漂う嫌なムードを一振りで断ち切ってみせた。「終わりよければ全て良しという言葉もある。反省すべき点は反省して、あすにつなげたい」と平田。惜しげもなく手放した記念球は、まだまだ量産していくつもりだ。

 ▼中日・大島(3回先頭でチーム11試合ぶりの本塁打となる先制1号ソロ)甘い球を1球で仕留められた。

 ≪新記録なるか≫中日が12日DeNA戦、14日阪神戦に続くサヨナラ勝ち。3試合連続サヨナラ勝ちは11年オリックス以来14度目のプロ野球タイ記録で、中日では初めてだ。また中日の4月のサヨナラ勝ちはこれで5度目。月間5度以上のサヨナラ勝ちは
阪  急55年7月 6度
大  毎59年8月 5度
巨  人68年7月 5度
ヤクルト93年5月 5度
西  武14年7月 5度
 に次ぎ6チーム目で、セでは3チーム目のタイ記録。中日は16日の阪神戦を含め主催試合は今月残り4試合あり、どちらも記録更新の可能性を残す。

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