中田が2発!5戦ぶり5号、おかわり先輩引き離すトップ6号

[ 2015年4月16日 05:30 ]

<日・ロ>3回2死二、三塁、3ランを放った中田(左)を迎える大谷

パ・リーグ 日本ハム8―2ロッテ

(4月15日 札幌D)
 狙った球は直球。金森が投じたのは114キロのカーブだった。それでも日本ハム・中田は体に十分に引きつけ、振り抜く。7回2死一塁から放った2発目は高い放物線を描き、左翼席へ消えた。

 「完璧だった。速い球を待っていたけど、反応で打てた。気持ちの良い一発だった」

 ついに目覚めた。1発目は3回だ。2死満塁から3番・大谷の右翼線二塁打で2点を先制すると、なおも二、三塁で4番も続いた。木村の内角直球を叩き、打球はライナーで左翼席中段に達した。「翔平が僕の前で打ってくれて楽な気持ちで打席に入れた」。1試合2発以上は通算9度目で今季初、5打点は自身最多タイだ。1打席目は同じ内角の球で見逃し三振を喫したが「しっかり切り替えた。だから、打てたんや」と自画自賛した。

 右太腿裏の張りで2軍調整中の陽岱鋼(ヨウダイカン)の代役として3番に大谷が入り、その後ろを中田が打つ新打順。「平成のON砲」が続けて打点を挙げると大谷がプロ入りした13年から5戦全勝だ。大谷は「日本で一番の打者。味方で良かった」と言う。開幕3連勝を飾る投手の顔を持つ20歳の怪物も4番に尊敬のまなざしだ。中田は前日に大阪桐蔭の先輩、西武・中村に並ばれたが5試合ぶりの5号、そして6号で再びリーグ単独トップに立った。

 試合前まで打率・196と不振。復活にはあるきっかけがあった。12日のソフトバンク戦(熊本)のフリー打撃後。同じ右打者で「雲の上の存在」と尊敬するソフトバンクの秋山前監督から「バットを持っていなくても打撃練習はできる」という助言をもらった。目からうろこ。それ以降、軸足にためをつくり、全てのパワーをボールにぶつける体重移動を繰り返した。バットを持たないイメージトレーニングだ。この日は柏原打撃コーチとマンツーマンでロングティーも敢行。必死の立て直しが実った。

 「とにかく打率(・218)が低いので上げるように頑張りたい」。そう言って恥ずかしそうに笑った。6カード連続負け越しなしで、貯金は再び今季最多の7。復活した4番が首位を走るチームをさらに勢いづけた。

 ≪複数弾は9度目≫中田(日)が今季初の2本塁打。中田の1試合2本塁打以上は、14年8月5日オリックス戦以来9度目。1試合5打点は6度目の自己最多タイとなった。また、大谷と中田が2者連続で打点を挙げたのは5度目(順不同)で、チームは5戦全勝。いずれもどちらかの打点が先制または勝ち越しと、価値ある連打になっている。

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