阪神ドラ2石崎「2代目石直球」の襲名へ、呉昇桓に弟子入り志願

[ 2014年11月18日 08:42 ]

球児の投球フォームのモノマネを披露した阪神ドラフト2位の石崎

 阪神からドラフト2位指名された石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)が17日、茨城県神栖市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金7000万円、年俸1200万円(金額は推定)で仮契約した。最速151キロの直球を売りとしている社会人屈指の豪腕は、守護神・呉昇桓投手(32)への弟子入りを志願。「2代目石直球」の襲名へ意気込んだ。

 迷いはなかった。「呉昇桓」の名を聞くと、石崎は大きくうなずき、弟子入りを熱望した。

 「(呉昇桓は)150キロを簡単に超える投手。自分はまだコンスタントに投げられないですが、マックス近い形で投げられるようになりたい。トレーニングにしても、マウンドで考えていることにしてもすべてにおいてコミュニケーションをはかっていきたい」

 「決め球は真っすぐ」と話すように、直球一本で野球人生を歩んできた。これからも、スタイルを崩すつもりはない。ただ、最高峰の舞台であるプロに挑戦するにあたって、レベルアップが必要であることも自覚。幸い、チーム内には最高の“お手本”がいる。

 来日1年目で守護神を務めた呉昇桓の最大の武器が「石直球」と称される重い球質のストレート。39セーブで最多セーブのタイトルを獲得したことから分かるように、日本のバッターもその威力に圧倒された。秘密は他の投手とは違い、手のひらをボールに密着させず、親指を立てて投じる独特の握りだ。

 「若い選手から聞かれたことには答えるつもり」と常々話す呉昇桓。ルーキーの弟子入り希望を聞けば、歓迎するはずだ。石崎は「自分は普通の握り。それを変えるかは分からないですが、自分に合ったものを取り入れたいので、チャレンジはしていきたい」と習得へ意欲をみなぎらせた。

 1試合3イニング登板など、クライマックスシリーズでの呉昇桓の奮闘は、テレビを通して目に焼き付けた。「しびれる場面で投げられていて、あの場面に自分が立った時を想像していた。プレッシャーだったり、圧力のかかるところで投げるメンタル面を鍛えないといけない」と学ぶところは多い。中西投手コーチはキャンプでは先発として競わせる方針を口にしているが、直球主体のパワーピッチはリリーフとしても魅力。「先発、中継ぎ、抑え、与えられたところでしっかり抑えたい」と表情を引き締めた。

 活躍すれば自身のボールに「石直球」などの代名詞が付くかもしれない。「真っすぐに自信があるので。過信にならず、自信にとどめておいて思い切って投げていきたい」と言い、「今以上に球速、キレ、球質をレベルアップさせたい。球速は151キロより上を目指したい」と誓った。石崎が、その剛球で打者を驚かせる。

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2014年11月18日のニュース