沖縄尚学の4番・安里が1年生バッテリー粉砕「3年生の意地」

[ 2014年8月20日 14:40 ]

<沖縄尚学・二松学舎大付>9回、安里は左中間にサヨナラの二塁打を放つ

第96回全国高校野球選手権大会3回戦 沖縄尚学6―5二松学舎大付

(8月20日 甲子園)
 4点リードを一時はひっくり返された沖縄尚学(沖縄)だったが、最後は3年生の意地でサヨナラ勝ちを収め、初の8強入りをものにした。

 5―5で迎えた9回裏。先頭の2番・中村が中前打で出塁し、3番・西平が送って1死二塁。ここで打席に入った4番・安里が左中間を真っ二つに割る二塁打を放ち、サヨナラの走者を迎え入れた。

 対する二松学舎大付のバッテリー、投手の大江と捕手の今村はともに1年生。「1年生の大江投手から気迫を感じたので3年生として負けられなかった。3年生として意地を出して打ちました」と安里は語気を強めた。

 4点を先制した初回の楽勝ムードから一転、苦しい試合展開となった。2回に1点、3回に2点とじわじわと反撃され、1点リードと変わって迎えた4回の守り。先頭打者の1年生・三口が放った中越え三塁打を足場に内野安打で同点に追いつかれると、さらにこの回、1死二、三塁から相手4番・小峯の3バントスクイズを空振りさせながら、挟殺プレーで手こずっている間に三塁走者に生還(記録は本塁への盗塁)され、逆転を許していた。

 そして5回の攻撃では2死一、三塁の場面で相手投手が1年生の大江にスイッチ。6回に大江の暴投というラッキーな形で追いつくと、最後は3年生のバットで熱戦に決着をつけた。

 “沖縄のライアン”の異名を持つエース山城が10三振を奪いながらも9回で13安打5失点。苦しい戦いを余儀なくされたことに、比嘉監督は「前半は初戦と比べ、肘の位置が低いような印象があった」と振り返りつつ、「後半は粘りに粘って山城中心によくやってくれた」と評価。夏は初めてとなるベスト8での戦いに向け、「この粘りを次の戦いでも出していきたい」と意気込んだ。

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