野村復活8回零封で2カ月ぶり白星 バットでも貢献

[ 2014年8月20日 08:15 ]

<D・広>力投する広島先発の野村

セ・リーグ 広島8-0DeNA

(8月19日 横浜)
 長いトンネルを広島・野村が抜け出した。6月18日の楽天戦で4勝目を挙げてから勝ち星に見放されていたが、勝利の女神を振り返らせた。ところが、会見では開口一番、悔恨の言葉を口にした。

 「最後まで行きたかったんですがね。8回、あんなピッチングになってしまい、悔しいです。中継ぎの人に、休んでもらいたかったのに…」

 味方の大量援護もあって、プロ3年目での初完封も目前だった。が、8回、急にボールが走らなくなった。2死無走者から石川を歩かせると、左飛に抑えた梶谷にもボール球が2球、先行した。

 とはいえ、7回までの投球は“野村復活”を実感させるのに十分な内容だった。初回の1死一塁と2回の1死一、二塁を切り抜けると、一機に機首を上向けた。今季自己最長の8回を投げ終え、被安打4、与四球3。三塁を踏ませなかった。

 首脳陣の採点も高かった。野村監督は「これまでは点を取った次の回に取られるという、苦い経験をしていたからね。そこを抑えたのが大きい」と評価した。山内投手コーチも「立ち上がりは苦しんだけど、途中から良くなった」と話した。

 バットでも勝利に貢献した。2回1死一、三塁でフルカウントからセーフティースクイズを久保の前に決めた。「追い込まれてヤバイと思いました。食らいついていきました」。無得点に終わる可能性もあっただけに、高価な2点目となった。

 「本当に大量の援護をしてくださって、自分も思い切って行けました。これからもチームのために、勝って行きたい」

 野村は打線への感謝も忘れなかった。巨人と阪神を追うチームに頼もしい右腕が帰ってきた。

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2014年8月20日のニュース