唐川、8回零封で294日白星 伊東監督「別人が投げているよう」

[ 2014年7月2日 05:30 ]

<ソ・ロ>今季初勝利の唐川(左)は、最後を締めた西野を出迎える

パ・リーグ ロッテ1-0ソフトバンク

(7月1日 東京D)
 投げれば打たれた5月までの姿とはまるで違う。ロッテ・唐川のことだ。「別人が投げているようだった」。そう驚いたのは伊東監督だった。8回を5安打無失点に抑え、待望の今季初勝利。実に294日ぶりの白星を手にした唐川は言った。

 「うれしいとかホッとしたより、足を引っ張らなくてよかった。今まではどう見ても足を引っ張っていたので」。ソフトバンク打線を直球主体で強気に攻め、4回には内川を今季最速の143キロで左飛に。8回に無死から連打を浴びるも1点も許さず「鷹の祭典」で東京ドームを真っ赤に染めたソフトバンクファンの声援をため息に変えた。

 開幕から5連敗。5月15日の同じソフトバンク戦(QVCマリン)で3回5失点と炎上した直後に、無期限2軍降格を告げられた。不振の原因は踏み出す左足。着地する場所が一定していなかったため、制球を乱した。「体重移動がうまくできていなかった」と小谷2軍投手コーチ。巨人のコーチ時代に内海、山口らを育てた名コーチの指導でフォームを修正した結果、踏み出す左足にブレはなくなり、球威も制球力も増した。

 キャンプ中から伊東監督に期待されながら、背信投球を続け「弱気になることもあった」という。エース成瀬が左肩痛で離脱したことでめぐってきた1軍登板で自信を取り戻した。「今までを振り返るより、これからが大事。まだ取り返すことはできる」。唐川にとっても、チームにとって も大きな1勝だった。

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2014年7月2日のニュース