DeNA逆転勝ち!ブランコ 古巣討ち3打点 キヨシ開幕初勝利

[ 2013年3月30日 06:00 ]

<中・D>3打点のDeNA・ブランコ(右)に中畑監督がキスのプレゼント

セ・リーグ DeNA4―3中日

(3月29日 ナゴヤD)
 ヒーローインタビューを受ける4番打者に、中日ファンから声が飛んだ。「戻ってこーい。カムバック!」。昨季までの本拠地で迎えた開幕戦で、DeNA・ブランコが2安打3打点。

 チームを勝利に導き「自分が思っていた以上の仕事ができた。(ナゴヤドームのファンは)温かく迎えてくれたし、ブーイングされると最初から思っていなかった。DeNAに来て良い試合だった」と汗を拭った。

 シーズン前、高木監督に「フォークを投げれば抑えられる」と挑発された。「教えてくれてありがとうと言いたい」と大人の対応で受け流したが、古巣との対戦を前に、準備に余念がなかった。特に注意を払ったのは谷繁のリードだ。「チームメートとして見ているのと、相手打者としてプレーするのは違ってくる」。配球を研究し、試合に臨んでいた。

 初回の左前適時打は3球続けてきたフォークボールを叩き「投手にとっては悪い球ではなかった」と胸を張った。2―2の8回無死二、三塁では、田島がフォーク、スライダーと続けた後の3球目。「スライダーが来ると思って待っていたけど直球に対応できた」と151キロを右前にはじき返した。

 試合後、中畑監督は「ナイステクニカルバッティング!」と声を掛けてブランコの頬にキスをした。参入2季目を迎えたDeNAとして初の開幕戦勝利。中畑監督は「活躍してほしい人が仕事をしてくれた。いい補強をしてくれた」と声を上ずらせた。

 オフにブランコ、さらにソト、ソーサと中日の主力を根こそぎさらったことで、因縁の開幕戦だった。そして、その一番の当事者が古巣を倒した。「いい成績を残して、チームのクライマックスシリーズ進出に貢献したい」。これ以上はない痛烈な「恩返し」だった。

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