上原 レッドソックスと合意!大人気、10球団以上が争奪戦

[ 2012年12月8日 06:00 ]

来季はレッドソックスの本拠フェンウェイ・パークの名物グリーン・モンスターを背に投げることになった上原

 大リーグは6日(日本時間7日)、4日間のウインターミーティングが閉幕。レッドソックスは、レンジャーズからFAの上原浩治投手(37)と年俸425万ドル(3億4900万円)の1年契約で電撃合意した。試合完了数に応じた出来高が付帯された事実上の「クローザー契約」。一定の数字をクリアすれば2年目が自動更新される。また、カブスは2年契約に合意した前阪神・藤川球児投手(32)の入団会見を7日(同8日)に行うと発表した。

 10球団以上による上原争奪戦を制したのは、レッドソックスだった。ベン・チェリントンGMは、ウインターミーティング会場のホテルを出発する際「時間がないので話せない」と明言を避けたが、球団関係者によると、1年契約で合意。上原は日本に帰国しているが、近日中に渡米し、身体検査をクリアした後で正式発表される見通しだ。

 上原はメジャー4年目の今季、37試合に登板し防御率1・75。右広背筋痛で途中離脱したものの、終盤の安定感は抜群で、オフのFA市場では人気が沸騰した。同関係者によると、契約の詳細は年俸425万ドルプラス出来高。試合完了数などをクリアすれば2年目も自動更新されるオプションが付き、2年総額1100万ドル(約9億200万円)以上となる。

 上原は2日に「ウインターミーティングが終わらないことには動かない。優先順位はなく、フラットの状態で考えたい」とコメント。レンジャーズはロン・ワシントン監督が「残ってほしい」と直電し、古巣のオリオールズも1年契約を提示していた。しかし、上原が選んだのは、解雇されたボビー・バレンタイン監督の下で今季69勝93敗の地区最下位に沈み、来季へ立て直しを図っている名門球団だった。

 上原は現時点ではセットアッパー起用が濃厚。しかし、抑えのベイリーは今季右親指手術の影響で19試合登板に終わり、1勝1敗6セーブ、防御率7・04と安定感を欠いた。ジョン・ファレル新監督はブルージェイズを指揮していた今季もトレードでの獲得を進言するなど、上原の実力を高く評価。セットアッパー起用についても「あくまで現時点での構想。変更もありうる」と配置転換の可能性も示唆した。

 背番号は、巨人時代からずっと背負っている19が有力。今季途中までエースのベケットが付けていたが、ドジャースへトレードされたことで、現在は空き番号となっている。松坂は退団することになったが、今季防御率1・43をマークした田沢との日本人コンビで、救援陣を立て直す。

 ≪ハミルトン獲得も視野≫レッドソックスは今オフは積極的に補強を進めている。1日に外野手のゴームズ(アスレチックスFA)を獲得するとウインターミーティング中には3日に強打の捕手ナポリ(レンジャーズFA)を3年3900万ドル(約31億9800万円)で、翌4日にも外野手のビクトリノ(ドジャースFA)を同額の3年契約で獲得した。レ軍は8月にベケット、ゴンザレスらをドジャースに放出。資金面で余裕があり、FA市場の目玉といわれるハミルトン(レンジャーズFA)の獲得も狙っている。

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2012年12月8日のニュース