元同僚からトドメ弾!阪神・鳥谷 お待たせ今季1号

[ 2012年4月11日 12:39 ]

<広・神>8回、鳥谷は元阪神の江草から1号2ラン

セ・リーグ 阪神10-2広島

(4月10日 マツダ)
 雨を切り裂く打球の先には「完全復活」の文字がくっきりと浮かんでいた。6点リードの8回。阪神・鳥谷が待望の今季1号を放った。

 「ホームランバッターじゃないので。ただ、しっかりとらえられたというのはある」

 勝負は決していても、手を緩めることはなかった。無死一塁から江草の直球を完璧にとらえた打球は右翼席へ吸い込まれた。2ケタ得点に乗せる豪快な2ラン。試合前に「鳥谷は絶対に抑えたい」と闘志をむき出していた元阪神の左腕を見事、返り討ちにした。それでも「(元チームメートとか)そういうのはなかったです」と淡々と振り返った。

 3回にも、2死満塁から2番手・篠田の直球を中前にはじき返し、一挙4点の猛攻を締めくくった。「適時打を、という意識はない。打席の中で場面、場面を意識してやっているだけなので」。開幕戦の3月30日DeNA戦以来、8試合ぶりの打点にも頬を緩めることはなかった。

 2年連続で打率3割を達成した背番号1も、今季は、なかなか調子が上がってこなかった。試合前までの打撃成績は22打数4安打の打率・182で本塁打はゼロ。しかし、この日の2安打できっかけをつかんだ。和田監督も「しっくり来ない感じだったけど、今日の2本で気分も変わるかな」と復調を予感していた。

 野手キャプテンの活躍で好調の広島を撃破。「ボールはしっかりと見極められている。あとは微調整してやっていければいい」。もう心配いらない。本来の姿を取り戻したチームリーダーが、猛虎打線をけん引していく。

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2012年4月11日のニュース