巨人じれったいドロー 4点差守れず最後は憤死

[ 2012年4月11日 06:00 ]

<巨・中>9回2死一、二塁、村田の右前打で二走・鈴木がホームを突くがタッチアウト。捕手は谷繁

セ・リーグ 巨人6-6中日

(4月10日 東京D)
 今季初のサヨナラ劇とはならなかった。巨人が1点を追う9回。中日の守護神・岩瀬から同点に追いつき、なお2死一、二塁。村田の右前打で二塁から本塁を突いた代走の鈴木だったが、前進していた平田の強肩の前に憤死。宿敵・中日との初戦は引き分けに終わった。

 今季最多の6得点を奪ったこともあり、原監督は「粘りが出てきた。ホームを踏む回数は増えてきた」と打線の復調を前向きにとらえた。

 しかし、貧打と呼ばれた打線が奮起し、2回で5―1と大量リードしながら勝ちきれなかったのには歯がゆさも残る。先発のホールトンは4回までに4四球。5回に3者連続三振を奪い復調したかに見えたが、6回に2本の安打と四球で無死満塁とされ降板。2番手に起用された3年目右腕の小野もこらえきれず、この回だけで4失点。昨季の守護神・久保の不在が響いた格好だ。小野は「最悪の状況にしてしまった。しっかり抑えないといけなかった」と声を絞り出した。

 投手が抑えれば打者が打てず、打者が打てば投手がリードを守りきれない。勝てる試合を引き分けたことで、今季は10戦していまだ2勝。本塁打は1本も出ていない。それでも原監督は言う。「想定内ではないけれど、そのうち出ます」。小野の起用は長いシーズンをにらんでの用兵。手痛い引き分けには映るが、指揮官の目は先を見ている。

 ▼ホールトン(リードを守れず、5回0/3を5安打5失点)勝つべき試合だったと思うのでとても残念。

 ≪開幕出遅れ 過去には逆転Vも≫巨人が開幕10試合を2勝7敗1分けの5位で終えた。巨人の開幕10戦2勝以下は4度目の出遅れになったが、同じく原監督が率いながら2勝7敗1分けだった08年は最終的に優勝。同年は7月9日に首位阪神から13ゲームもの差をつけられながら、セ最大差の逆転劇でVとなったが、今季はどうか。

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2012年4月11日のニュース