浅村今季1号V弾 “思い出の球場”甲子園で目覚めた

[ 2012年4月11日 06:00 ]

<楽・西>2回1死、浅村(左)は先制の左越えソロホームランを放ち、出迎えるナインとハイタッチ

パ・リーグ 西武4-0楽天

(4月10日 甲子園)
 高校球児の聖地が、若武者のバットにパワーを与えた。開幕から不振だった西武の浅村が今季1号を含む2安打1打点。「甲子園を意識すると力んでしまうから普段通り打席に入りました」と笑った。

 まずは2回1死で左翼席に先制ソロ。楽天・塩見が投じた真ん中の直球を豪快に振り抜いた。4回も右前打で出塁し米野の左前にポトリと落ちる安打では二塁から判断よくスタートを切って生還。7回は一塁守備でもイレギュラーしたゴロを好捕するなど躍動した。

 浅村にとって甲子園は大阪桐蔭3年だった08年夏に、歴代2位タイの大会通算16安打を放ち優勝に貢献した思い出の球場。さらに今春センバツでは後輩たちが優勝したばかりでもある。この試合前まで自身は打率・130でチームも1勝6敗。試合前の打撃練習中に浅村本人から甲子園での「武勇伝」を聞いて「きょうは浅村が打つ」と予言していた渡辺監督は「この球場で調子がよくなるかなと思っていた」とうなずいた。

 もちろん、打撃復調のキッカケは甲子園だけではない。開幕からタイミングの取り方を相手投手によって変えていたが、ここ数試合は統一。左足を早めに上げることで自分の「間」をつくり、狙いを定めた力強いスイングが可能となっていた。

 この日は両親が三塁側スタンドで観戦。「おとん、おかんが来る時はいつも打てなかったから、よかったです」。最後は21歳らしくはにかんだ。

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2012年4月11日のニュース