「安ちゃん」復活に感激…和田監督 ウイニングボールを逆プレゼント

[ 2012年4月6日 11:20 ]

<ヤ・神>ウイニングボールを手に、和田監督(左)と笑顔で握手をかわす安藤

セ・リーグ 阪神3-1ヤクルト

(4月5日 神宮)
 勝利の列をつくった歓喜のベンチ前。安藤が差し出してきたウイニングボールを阪神・和田監督は押し返した。「安藤にとって貴重で意味のあるボールだから。持って帰ってもらえばいい」。戻ったクラブハウス、会見前にはモニターに映るヒーローインタビューにしばし見入った。涙に濡れた復活星に将もまた感激した。

 「安藤の思いだね。3年前と4年前の開幕投手が去年は1軍で1試合だけ。それも打ち込まれた。(昨年)11月のキャンプに志願参加して、復活したいという気持ちで取り組んだ。自分で何かを変えたいという気持ちを持って、走り込んで投げ込んだ。春のキャンプもオープン戦も同じ。チャンスをつかんで本当によく投げてくれた。安ちゃんの復活は本人もうれしいだろうし、チームにとっても大きい」

 1点優位の7回、攻撃前に円陣を組んだ。「安ちゃんを勝たせよう―。それがチーム全員の気持ちだった」。先頭打者の大和が左前打で出た後、鳥谷は初球、バントに構えた。追い込まれた後は強引に引っ張った。二進を呼んだ二ゴロだった。さらに新井の一ゴロで三塁へ進めた後、ブラゼルに2発目が出た。

 「鳥谷が必死に進塁打を打って進めてくれた。そういうところが石川のコントロールミスを誘った。全部つながってるんだよね。全員でプレッシャーをかけた」

 一段と一体感を深める勝利に拳を握った。高まる士気に背中を押され、6日に本拠地へ戻る。待望の甲子園開幕。相手は巨人だ。「巨人ということだけでなく、今年最初の甲子園球場。いい試合をお見せできるように戦いたい」。弾む声で誓った。

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2012年4月6日のニュース