64年ぶり屈辱…打てない巨人 開幕6戦で3度目零敗

[ 2012年4月6日 06:00 ]

<広・巨>9回、2死一塁、亀井(9)が捕邪飛で試合終了(右から2人目は原監督)

セ・リーグ 巨人0-2広島

(4月5日 マツダ)
 寒い。またもやスコアボードに「0」がきれいに9つ並んだ。開幕6戦目での3度目の零敗は、実に64年ぶりの屈辱だ。9回の右前打がこの3連戦で唯一の安打だった村田が、ベンチに漂う見えない重圧を口にした。

 「みんな早めに(点を)取りたいという気持ちがある。点を取れていないので、“自分が自分が”というふうになってしまっている」

 9安打の前夜に続き8安打と、ヒット自体は出た。しかし連打がない。5回1死一、三塁でボウカーが二ゴロ併殺打に倒れるなど2併殺。7回2死二塁では、原監督は先発・内海をそのまま打席に立たせたが結果は遊飛。「(スコアが)0―1で次の投手に代えるより、内海に懸けた」。結局、貧打線は7回2/32失点と好投のエースを見殺しに。指揮官は「内海にとってはね…」と一度、言葉をのみ込んで「次に返しますよ、バッターも」と苦しげに絞り出した。

 広島3連戦で奪った得点は相手暴投での1点のみで、27イニング連続タイムリーなし。広島戦での同一カード3連敗は、07年8月14~16日(広島)以来5年ぶりだ。村田打撃コーチは「3試合で2完封。監督に申し訳ない。コーチがヘボなんやろな」と責任を口にした。

 新助っ人の2番・ボウカーも、開幕戦の最終打席以来21打席連続で安打なし。指揮官は6日の阪神戦(甲子園)を見据え「あすは左投手(能見)でしょ。多少ね、ここで結論は言えませんけどね」と、2番打者の変更など打線のテコ入れを示唆。開幕6試合でいまだ本塁打はゼロで、わずか8得点の現状に、5番までの上位打線を今季初めて変更する。

 季節は春本番も「貧打巨人軍」は目覚めない。「兆候が見えてきているし、今のところかみ合っていないけど、あしたからかみ合います」。原監督は祈るようにそう言って、会見を切り上げた。

 ≪V確率は25%?≫巨人は今季3度目の零敗。開幕6戦までに3度の零敗は1リーグ時代の48年以来、64年ぶりチーム2度目の屈辱。また、今季の合計8点は開幕6戦目までの総得点としては前記48年の6点に次ぐ少ない数字。これで早くも5敗目。開幕6戦目までに5敗を喫したのは5度目。過去4度のうち逆転優勝に結びつけたのは08年だけ。

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