菅野「もう吹っ切れた」 悲願の大学日本一へ“全開”

[ 2011年11月1日 06:00 ]

<東海大・白鵬大>今季最速の151キロをマークし、4安打完封した東海大・菅野

第7回関東地区大学選手権準々決勝 東海大4-0白鴎大

(10月31日 横浜)
 意地の最速151キロ――。明治神宮大会出場権を懸けた第7回関東地区大学選手権が31日、横浜スタジアムで開幕。ドラフト会議で日本ハムから1位指名を受けた東海大・菅野智之投手(4年)は準々決勝の白鴎大戦に先発し、4安打完封勝利を収めた。相思相愛だった巨人入りがかなわなかったショックを振り払う快投で、試合後は当初予定されていなかった会見にも出席。大学生活のラストを日本一で飾ることを誓った。

 悔しさ、動揺…。思わず目を潤ませたドラフトから4日。菅野は自分自身のことより、チームの勝利だけを考えていた。やはり実力は大学球界トップレベル。ドラフト後初の登板で、その底力をあらためて証明した。

 「ドラフトは個人のこと。もう終わったことだし、チームに迷惑は掛けられない。投球の出来自体もこの秋一番だった」

 ドラフト後は周囲が菅野の心情を配慮し、練習を非公開で行った。恒例だった試合前日の囲み取材も中止。それでも本人は普段と変わらずナインと接した。この日も観戦を予定していた明大・野村に「きょう来るんだって?」とメールするなど、揺れる胸中は心の奥にしまいこんだ。全ては日本一になるためだ。

 試合後は当初の予定にはなかった会見にも出席。「(ドラフトは)もう吹っ切れたものもある」と力を込めた。「気持ちを切り替えて、チームの一員として役割を果たそうという責任を感じた」と横井人輝監督。あす2日の準決勝も先発予定。未来への思いをひとまずは封印し、まずは神宮切符へ全精力を注ぎ込む。 

 ▼明大・野村(ネット裏で菅野の投球を視察)菅野が凄いことはよく知ってます。2人で明治神宮大会を盛り上げたい。

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