摂津 プロ初先発で4回6K零封で白星ゲット!

[ 2011年3月6日 06:00 ]

<ソ・ヤ>ヤクルト戦に先発し、4回2安打無失点と好投したソフトバンク・摂津

オープン戦 ソフトバンク5―3ヤクルト

(3月5日 ヤフードーム)
 ソフトバンクの摂津正投手(28)が5日、本拠地でのヤクルト戦にプロ初先発。4回2安打無失点6奪三振でオープン戦ながら白星を手にし、長いイニングへの適性を自らの右腕で証明してみせた。首位打者3度の青木宣親外野手(29)を、統一球で落ち方が変わったシンカーで3球三振に仕留めるなど計56球の省エネ投球。3月26日の開幕第2戦(対オリックス、ヤフードーム)の先発へ、順調に階段を上っている。

 圧巻だった。初回。先頭打者に青木を迎えた。オープン戦2試合目での初先発。そんな緊張感の中で、摂津は3球勝負を挑んだ。外角へ139キロ直球を2球続けて追い込むと、3球目は外角低めへ133キロシンカーだ。手元で鋭く沈み、空振りで3球三振に仕留めた。

 「自分は三振を取る投手ではない。でも、結果的に3球で勝負できたのは良かったと思う」

 プロ入りから2年連続で最優秀中継ぎ投手に輝いた。実績は十分。先発転向に当たって、不安は長い回を投げるスタミナ面だけだった。球数を減らす意味でも、ストライク先行で勝負できる摂津の制球力は大きな武器。そしてシンカー。本来ならバットの芯を外してゴロを打たせるのが狙いだが、統一球の影響で「(昨年まで)一度浮いた後に沈んでいたのが、フォークみたいに落ちる」と落差が増した。青木だけでなく畠山、ガイエルからもシンカーで三振。引き出しが1つ増えた。

 「直球は8割の力でコントロール重視。思った以上に投げられた。疲れもあまり感じない」。過去2年間、中継ぎでの最長は2イニング。その回数を上回るために、この日は指先に掛ける力を2割削った。3回1死一塁で田中には、内角の137キロ直球で二ゴロ併殺打。抜群の制球力に昨季打率3割をマークした好打者も「コースに来たので差し込まれた」と舌を巻いた。

 これで開幕ローテーション入りは確実。プロ3年目にして公式戦での初先発の舞台は、26日の開幕2戦目が最有力だ。ネット裏でチェックした、対戦相手であるオリックス・仁藤スコアラーは「(開幕3連戦で)最低でも1つは取りたい。(摂津には)こないでほしい」。同カードは杉内、摂津、和田の先発が予想されるだけに早くも戦々恐々。逆に「球数もイニングも順調」と秋山監督は満面の笑みだった。

 同じ秋田県出身の先輩・石川に投げ勝ち「投手と対戦するわけではないけど、頭にはあった」。オープン戦ながら先発での初白星。あとは本番で力を発揮するだけだ。

続きを表示

2011年3月6日のニュース