秋山ルーキー1号!開幕スタメンなら30年ぶり快挙だ

[ 2011年3月6日 06:00 ]

<楽・西>8回、右越えに本塁打を放った西武の秋山

オープン戦 西武2―10楽天

(3月5日 長崎)
 打った瞬間に、スタンドへ届く打球だった。それでも、西武の秋山は全力で走り出した。8回1死。右腕・土屋の高めスライダーを振り抜いた。右翼席に飛び込む打球を確認すると、少しだけスピードを緩めた。今年の新人選手の第1号だった。

 「本塁打の感覚が分からないので夢中で走りました。3打席目まで差し込まれていたので、エンドランくらいのタイミングで振りました」

 3回には岩隈の直球を左前に運び、一線級にも対応した。オープン戦は5試合連続先発出場し、全試合安打をマーク。19打数7安打、打率・368とアピールを続ける。「1試合悪かったら次のチャンスはないという気持ちでやっています」と、自身にプレッシャーをかけながら結果を残している。

 50メートルは5秒9で走り、遠投は110メートル。走守で高評価を受け、八戸大からドラフト3位で入団した。課題は打力だったが「パンチ力があるところを見せられて良かった」と喜んだ。渡辺監督は「見事な本塁打だった。新戦力だし、楽天に印象づけたと思う」と称えた。

 外野でレギュラーが決まっているのは中堅・栗山だけ。守備力はチームでもトップクラスだけに、両翼で定位置獲得のチャンスは十分にある。新人外野手が開幕スタメンに名を連ねれば、チームでは81年の岡村隆則(現編成部プロ担当)以来30年ぶりの快挙だ。

 同期入団には大石、斎藤(日本ハム)、沢村(巨人)ら好投手が多いが「投手が注目された中で取ってもらったので、少しでも戦力として貢献できれば」と感謝の気持ちをプレーで表している。「今は結果が全て。あしたからはまたセンター中心に、基本に返った打撃をしたい」と秋山。謙虚に外野の一角を狙っている。

 ≪野手の同年齢ルーキーは伊志嶺、柳田ら≫日本ハム・斎藤と同い年のメンバーには好投手が多いが、野手で実績がずばぬけているのは坂本(巨人)だ。入団2年目の08年に、10代では94年の松井(現アスレチックス)以来となる開幕スタメン出場。昨季は全試合フルイニング出場を果たした。堂上直(中日)も年々成長。今季はレギュラーの座を目指す。ルーキーでは秋山に伊志嶺(ロッテ)、柳田(ソフトバンク)らも開幕1軍入りの可能性が高い。

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2011年3月6日のニュース