平野 今季実戦23打席目で初ヒット!

[ 2011年3月6日 06:00 ]

<神・横>1回、阪神の平野は右前に今季初安打を放つ

オープン戦 阪神5―1横浜

(3月5日 レクザム)
 昨季リーグ2位の打率・350をマークした男だから、ようやく、という言葉がしっくりハマる。横浜戦に「2番・二塁」で先発出場した阪神の平野が、初回1死走者なしから高崎の変化球をうまくすくい上げ右前打。練習試合、紅白戦を含めた今春実戦23打席目にして初ヒットを記録し、一挙5点の流れをつくった。

 「長いこと試合に出させてもらってるんでね。でも、まだ打てるボールを仕留められていないし、思った打球は飛んでいない」

 高いアベレージを追求するからこそ現状への満足感は生まれていない。その本人の意識に呼応するように、真弓監督も「状態はまだあんまり良くないよ」と言い切った。その上で「でもそれは俺が言っちゃいけないか。本人に聞いてよ」とサラリ。多くを語らなかった指揮官だが、そこに初ヒットの“キッカケ”が隠されていた。

 試合前の打撃練習中だった。黙々とバットを振り続ける平野は、指揮官から優しく語りかけられた。「あんまり考え込むな。それと(軸足に)体重を残して打てばいいよ」。焦りは一切なかったとはいえ、ノーヒットの状態に少なからず悩ましさともどかしさはあっただろう。「あれでスッキリしたし、きょうは監督からのアドバイスがすごい良かったです」。気持ちを楽に打席に立てたことが初安打の呼び水となった。

 今後も実戦調整を重ねて「3・25」開幕へと向かっていく。「ボールも変わって感覚が違っているし、その辺をもうちょっと修正していかないと」。最後まで反省ばかりを口にした背番号5。ようやく1歩目を踏み出した平野のゴールは、まだまだはるか先にある。

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2011年3月6日のニュース