ホワイトセル衝撃デビュー!名刺代わりの一発

[ 2010年6月27日 06:00 ]

<ヤ・神>お立ち台でホワイトセルは、シェービングクリームをタオルで拭き取り笑顔を見せる 

 【ヤクルト4-2阪神】白い旋風が衝撃デビューを飾った。逆転に成功した直後の8回1死。ヤクルト新外国人のホワイトセルが来日1号ソロだ。内角低めのスライダーをすくい上げ、ヤクルトファンが待つ右中間席へ名刺代わりの一発を叩き込んだ。

 「とにかく前で、バットの芯で当てようと思った。最高の結果になって良かった」

 マイナー通算117発の怪力男は、この日出場選手登録され、即「5番・左翼」で先発出場。3打席凡退したが「僕は早打ちではなく、見極めて打つタイプ」。城島の配球の傾向をしっかりチェックしていた。そして4打席目での一発。「最後にアジャストできた。ああいう感じでスライダーを投げてくると思っていた」と高い順応性を見せた。

 まじめな人柄だ。本職の一塁はデントナと重なるため、来日後は大学時代以来の外野守備に挑戦。城石守備走塁コーチの「毎日個人ノックだ」の冗談にも「イエッサー」と即答した。一方で、パワーの源はジャイアント白田ばりの大食い。外国人が好まないことが多い納豆、モナカ、ホルモンまで食べ尽くし、一緒に食事をした奥村海外担当が「あんこを食べた助っ人は初めて」と驚くほどだ。初のお立ち台では、デントナからシェービングクリームを乗せたタオルで顔面パイ投げを受けたが「前がよく見えないけれど、チームのために頑張ります」と真顔で答えた。

 小川監督代行は今後3カードは外国人野手3人制を敷く方針。最下位争い脱出へ強力な助っ人が現れた。

 ≪今季新外国人デビュー戦本塁打は2人目≫新外国人のホワイトセル(ヤ)がデビュー戦で本塁打。今季新外国人選手のデビュー戦本塁打は、ブラウン(西)が3月20日ロッテ戦(開幕戦)でマークしたのに次いで2人目。ヤクルトでは99年4月2日横浜との開幕戦でペタジーニ、スミスが放って以来11年ぶりになる。80年以降ではほかにホーナーが87年5月5日阪神戦、デシンセイが88年4月8日巨人戦(初打席)といるが、ホーナーは来日4試合で6本塁打。ホワイトセルはどこまで積み上げるか。

 ◆ジョシュ・ホワイトセルめも

 ☆生まれ 1982年4月14日、米ノースカロライナ州出身の28歳。リアルト高―ロヨラ・メリーマウント大。1メートル86、99キロ。家族は夫人と昨年7月に誕生した双子の長男長女。カリフォルニア州在住。
 ☆経歴 03年ドラフト6位でエクスポズ入りして08年にダイヤモンドバックス移籍、3Aシラキュースでルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。今年はナショナルズに在籍していた。
 ☆成績 マイナー通算764試合で打率・285、117本塁打、471打点。メジャー通算53試合で打率・200、2本塁打、15打点。
 ☆怪力 08年にダイヤモンドバックス傘下3Aでともにプレーしたバーネットが「車を持ち上げそうなくらいパワフルだ」と証言する。

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2010年6月27日のニュース