「ナックル姫」が「直球」で奪った空振り三振

[ 2009年3月27日 23:57 ]

関西独立リーグの開幕戦に勝利し、チームメートを迎える2番手で登板した吉田えり

 【神戸5―0大阪】神戸のリードで迎えた9回表だった。味方の攻撃中に吉田が三塁側ファウルゾーンでキャッチボールを始めた。多くのファンがカメラを手にフェンスに駆け寄る。

 その裏。「最高の調子でマウンドに立って抑えた時が本当にプロになった時だと思う」と意欲を口にしていた17歳の少女が、歴史的なマウンドに向かった。1万1592人の視線が一斉に注がれる。
 5番・指名打者の平松への初球。内角低めに外れた。そこからストレートの四球。重苦しい空気が球場を包む。
 2人目は代打古屋。99キロの直球で初のストライクを奪う。得意のナックルを交えながらカウント2―2として5球目。内角高めを突いた直球で空振り三振に仕留めた。
 帽子を脱いで小走りにマウンドを降りる1メートル55の吉田に、大きな拍手が送られる。吉田は「もっと長いイニングを投げて頼られる投手になりたい」と成長を誓った。

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2009年3月27日のニュース