レスリング桜井つぐみ 金メダルの“原点”は相撲 地元・高知とパン作りが大好きな22歳の素顔

[ 2024年8月10日 04:45 ]

パリ五輪第15日 レスリング ( 2024年8月9日    シャンドマルス・アリーナ )

<パリ五輪 レスリング>女子57キロ級決勝、金メダルを獲得する桜井つぐみ(撮影・平嶋 理子)
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 女子57キロ級の桜井つぐみ(22=育英大助手)が9日、決勝でアナスタシア・ニキタ(モルドバ)を6―0で下し、初五輪で悲願の金メダルを獲得した。これで今大会の日本レスリング勢が獲得した金メダルは文田、日下、藤波、樋口に続き5個目。64、21年東京五輪に並ぶ1大会最多に並んだ。

 前日の53キロ級で公式戦137連勝で金メダルを獲得した藤波朱理(日体大)に続き、パリで2人目の「霊長類最強女子」が誕生した。初五輪初戦から落ち着いた試合運びと、攻撃的な姿勢で危なげなく勝ち進んできた桜井が、決勝でも相手に攻撃する隙を与えずに勝利。レスリング競技開始から4日連続となる金メダルを日本にもたらした。

 日本の黄金階級を継承した22歳の原点は「相撲」。地元・高知をこよなく愛し、パン作りが趣味の「桜井つぐみ」の素顔とは――。

 ☆生年月日 2001年(平13)9月3日生まれ、高知県出身の22歳。高知南高、育英大を経て、今年4月から育英大助手。家族は父で指導者の優史氏、母・美佳さんと妹2人。

 ☆競技歴 父が開設した高知クラブで3歳から競技を開始。中学校時代は全国中学校大会を3連覇。大学1年だった20年の全日本選手権を初めて制すと、世界選手権では21年は非五輪階級の55キロ級を、22、23年は57キロ級を制して3連覇を達成した。

 ☆相撲部 中学時代はレスリング部がなかったため、トレーニングの一環で相撲部に入部。四股やすり足で下半身を鍛え、差しの技術はレスリングにも生かされた。当時の女子部員は桜井1人だった。

 ☆地元愛 地元の高知をこよなく愛し、時間が許せば頻繁に帰省。今年3月の大学卒業式では、袴に高知特産の鰹がデザインされた地下足袋ソックスを合わせるコーディネート。また今大会のレスリングの4選手を輩出している「チーム四国」では、紅一点の存在。

 ☆趣味 高校生時代に冗談半分でパン屋さんになりたいと語っていたのが長じて、現在はパン作りが趣味に。6月の新潟・十日町合宿ではメロンパンを焼いて他の選手にも振る舞った。

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