阿武咲が幼なじみの錦富士に快勝「熱くなったらダメ」　突っかけられて土俵下転落も冷静

大相撲九州場所12日目 （ 2023年11月23日    福岡国際センター ）

＜大相撲九州場所・12日目＞阿武咲が寄り切りで錦富士を破る（撮影・中村　達也）
Photo By スポニチ

　東前頭5枚目の阿武咲（27＝阿武松部屋）が西16枚目の錦富士（27＝伊勢ケ浜部屋）を下して3勝目を挙げた。

　低い立ち合いから相手が少し引いたところを中に入って一気に前に出て寄り切り。電車道の速攻で会心の白星をつかんだ。この両者は青森・三本木農業高相撲部の同期で、小学生の頃から県大会などで何度も対戦してきた間柄。阿武咲は幼い頃から錦富士に負けたことは一度もなく、プロ3度目の対戦でも快勝した。

　6日目から続いていた連敗は6でストップ。それでも「今日1勝1敗ですけどね。ひっくり返されたので」と苦笑い。立ち合いが成立したのは3度目で、1度目は錦富士に突っかけられて土俵下まで転げ落ちていた。「あれ、わざとですよね。止まってくれたらいいのに（笑）」。冗談めかして言えるのも仲が良いからこそ。「でも熱くなったらダメだと思った。熱くならずにできてよかった」と冷静に自分の相撲に集中した。

　「誰だろうと負けたくないのは変わらない」としながらも、特別な気持ちを持っているはず。絶対に負けられない強い思いで、会心の相撲を取り切った。