【ラグビーW杯】姫野主将が復帰へ “福岡の道”慎重に調整し第2戦から活躍必ず 18日VSイングランド

[ 2023年9月12日 05:30 ]

ラグビーW杯1次リーグ ( 2023年9月11日    トゥールーズ )

チリ戦の試合後、場内を先頭で一周する姫野(撮影・篠原 岳夫)
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 白星発進で勢いに乗るジョセフジャパンに朗報だ。1次リーグD組初戦のチリ戦勝利から一夜明けた11日、攻撃担当のトニー・ブラウン・コーチ(48)がオンライン会見に応じ、左ふくらはぎの負傷で欠場したFW姫野和樹主将(29=トヨタ)が、次戦となる第2戦のイングランド戦(17日、ニース)で復帰する見通しを明かした。レッドカードによる3試合出場停止処分中だったフランカーのピーター・ラブスカフニ(34=東京ベイ)も処分が軽減され、同戦から出場可能。世界ランク6位の強豪撃破へ、欠かせない2人が帰ってくる。

 頼れる男が、日本を金星に導く。左ふくらはぎを痛めた姫野が、強豪イングランド戦で復帰できる見込みとなった。ブラウン・コーチは「彼の状態は安定している。明日の練習ができれば、イングランド戦には出場できると思う」と明るい見通しを説明。12日の全体練習で状態を確認してから判断することになるが、チリ戦後は場内を歩いて一周しており復帰に支障はなさそうだ。

 姫野はチリ戦の登録メンバー23人が発表された8日、No・8で名を連ねたが、報道陣に公開された約15分間の練習では姿がなかった。翌9日の前日練習では別メニュー調整。左ふくらはぎを気にしながら厳しい表情で足を引きずる場面もあり、円陣にも参加できなかった。

 ブラウン・コーチによると、「プレーできる状態だった」というが、リスクを取らないことを選択。初戦で主将不在という不安もあったが、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)も「チームのために決断した」と、イングランド戦に向けた判断だった。

 指揮官は8強入りした前回19年大会でも似たような決断を下している。WTB福岡堅樹が、開幕前最後の実戦で右ふくらはぎを痛めて負傷交代。重症には至らなかったが、ジョセフHCはロシアとの開幕戦で起用しなかった。時間に余裕を持って調整できた福岡は第2戦の強豪アイルランド戦で復帰。途中出場すると、逆転トライを奪う大活躍で、その後の躍進につながっていた。

 まずは1次リーグ突破に向け、最初の難関となるイングランド戦。同国との通算対戦成績は10戦全敗。初勝利へ攻守で支える姫野の存在が必要だ。ともにFW第3列で戦うリーチは「姫野が爆発してくれることを期待している」と新旧主将で共闘を待ち望み、指揮官も「復帰を楽しみにしている」と期待した。19年大会は代名詞“ジャッカル”で列島を沸かせた男が、今度は金星を奪って熱狂させる。

 ▽福岡の19年大会VTR 本番前最後の実戦だった9月6日の南アフリカ戦の開始直後、右ふくらはぎの痛みを訴えて交代を志願。翌7日には最も症状の軽いグレード1の肉離れであることが判明した。それでも慎重な調整を続け、同20日の開幕ロシア戦は回避。同28日のアイルランド戦も当初はメンバー外だったが、試合当日に急きょリザーブ入りした。すると後半から出場し、逆転トライ。初先発したスコットランド戦では2トライを挙げ8強入りに大きく貢献した。

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