競泳ニッポン分裂危機 水連「職務放棄」批判に平井コーチ反論「提案受け入れられず」

[ 2023年8月10日 04:30 ]

平井伯昌氏
Photo By 代表撮影

 競泳日本代表の複数選手から批判された日本水連が、近日中に不満を持つ選手と個別の話し合いを持つ方針を固めた。9日に幹部が取材に応じ「選手が声を上げたのは何かがあったから。何があったのか追及しないといけない。風通しがよくなかったのは間違いないので、改善する努力が必要」と語った。

 当初から予定しているコーチ陣、選手を集めたミーティングとは別に、梅原競泳委員長、横山ヘッドコーチらが対象選手と向き合う。競泳日本代表は7月の世界選手権で銅メダル2個に低迷し、2大会連続五輪出場中の五十嵐がSNSで「アスリートファーストではなくなってしまった」と指摘。ベテランの塩浦も強化日程に対する不満を示していた。

 日本水連は杭州アジア大会(9~10月)に参加予定だった平井コーチの辞退届を受け取ったことも明かした。強化方針などに対する意見の相違が理由で、今後、日本オリンピック委員会(JOC)と対応を検討する。水連側は世界選手権で平井氏が閉幕翌日のミーティングに出席せずチームを離れたとし「職務放棄であり、問題視している」と主張。平井氏は取材に対し「リレーの選手起用における各選手への言葉がけなど、チーム運営への助言や強化計画の提案が受け入れられず、全レース終了後にチームを離れると伝えた」と述べた。

 9月11日にはアジア大会に向けた国内合宿が開始。水泳界の“内紛”は、開幕まで1年を切ったパリ五輪への強化にも大きな影響を及ぼしそうだ。

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