サーフィン・松田詩野は日々「1ミリ進化」 失意乗り越え日本勢内定1号 パリ五輪開幕まであと1年
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来年7月26日に開幕するパリ五輪開幕まで、あと1年。栄えある日本勢内定第1号となったのが、サーフィン女子の松田詩野(20)だ。東京五輪で一度は手にしていた条件付き内定を失い、夢舞台の出場を逃してから2年。競技人生最大の失意を乗り越え、1年後には世界最難関のサーフスポットで知られるチョープー(仏領ポリネシア・タヒチ島)に挑む。
競技人生最大の失意を味わったのも、諦めなければ夢はかなうと知ったのも、同じ場所だった。今年6月5日。2年前に条件付き内定を失った時と同じ、エルサルバドルで開催されたワールドゲームズ(WG=世界選手権に相当)でアジア勢最上位が確定し、事実上、パリ五輪代表に内定。国際連盟のアギーレ会長からパリ行きのチケットを模したボードを渡されると、2年分の鬱憤(うっぷん)を晴らすような、ビッグスマイルを浮かべた。
「そこを目指していた。しっかりと、自分の手でつかみ取れたことがうれしい。同じエルサルバドルという場所で、リベンジの形にはなったけど、試合前は“新しいスタート”という気持ちで挑もうと思った。今回は何も決まっていない状態でのチャレンジ。前向きにチャレンジできたのが良かった」
松田が大切にしている言葉がある。「座右の銘かどうかは分からないんですけど」と前置きした上で明かす。
「1ミリ進化」
毎日のように進歩を感じられた10代前半から、大人の階段を上り、トップサーファーに数えられるようになった4年前。メンタルトレーニングのコーチから授けられた言葉に、ハッと息をのんだ。
「小さい時は、成長や進化を大きく感じられる。でも大きくなると、成長を自分自身で感じづらくなる。でもコツコツやることをやれば、1ミリずつでも成長できる。それは結果的に大きな差になる」
昨年4月にはルーズショルダー気味だった右肩を手術。戦線離脱中には若手が台頭するなど、取り巻く勢力図も少しずつ変化が生じた。それでも焦らず、日々自分と向き合った。一日1ミリでも進化しようと、心に念じて。
パリ五輪でサーフィン競技が行われるのは、花の都から1万6000キロ近くも離れたタヒチ。筒状に巻く波は高さが5メートルに及ぶことも珍しくなく、世界のサーファーにとって憧れのスポットであり、大きな危険も伴うスポットだ。1年以上も前に内定を得たメリットを生かし、松田は6月下旬から今月中旬まで約2週間、現地でトレーニングキャンプに参加。イロハを学んだ。
「最初は怖さもあったけど、(現地の)コーチと一緒に海に入り、ポジショニングを学んだ。攻めることもチャレンジすることもできた。最初にしては、いい一本も乗れた。凄くいい経験になった」
背中からボトム(波の最下部)に転倒したり、板が真っ二つに折れることもあったが、見事にチューブを駆け抜ける一本も生まれた。あと1年。今後もタヒチに通いながら、五輪に照準を合わせる。
2年前のどん底から、再び上昇気流に乗った松田。そんな自分だからこそ、五輪に出ることで伝えられることがあると信じている。
「思いをしっかり持って、諦めなければ、自分の戦いたい場所にたどり着ける」
諦めなければ夢はかなう。世の人々に、後に続く子供たちに、それを伝える。
▽サーフィンのパリ五輪日本代表 原則として男女各2人。今年のWGでアジア勢最上位となった松田と、男子の五十嵐カノア(木下グループ)が内定。東京五輪銀メダルの五十嵐は今年のチャンピオンシップツアー(CT)の総合順位で出場権を獲得することが濃厚で、その場合はWGで得た権利がアジア勢2位だった稲葉玲王に移る。男子は昨年のWGで国別1位となっており、さらに1人の出場が可能。いずれも来年2月のWGに出場することで権利が確定する。
◇松田 詩野(まつだ・しの)2002年(平14)8月13日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身の20歳。6歳でサーフィンを始め、14歳でプロ転向。18年の世界ジュニア選手権U16歳の部で準優勝、19年のジャパンオープンで初代女王に輝くなど活躍。19年のWGでアジア最上位となり東京五輪代表に条件付き内定も出場ならず。今年6月のWGで再びアジア最上位となり、来年2月のWG出場を条件にパリ五輪に内定した。1メートル58。スタンスはグーフィー(右足前)。好きな食べ物は桃。
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