アメフト関学大 1年生WR小段はレジェンドの薫陶受けた男 スーパーキャッチで勝利に貢献

[ 2023年6月11日 17:19 ]

アメリカンフットボール交流戦   関学大20―0立教大 ( 2023年6月11日    王子スタジアム )

<関学大ー立教大>第4Q、TDパスをダイビングキャッチした関学大WR小段 (撮影 堀田・K・和昭)
Photo By スポニチ

 プレーコールを聞いて、関学大WR小段天響(1年)は燃えた。「(鈴木)崇与さんが先にTDを取っていたので、サイドラインで“次は自分も”と言っていました」。13―0とリードした第4Q6分55秒。QB星野秀太(2年)が右サイドを駆け上がる背番号18へボールを目がける。CBとの1対1。競り合いなら負けない。いや、負けるつもりはない。渾身のダイビングキャッチ。40ヤードのTDパスに、テールゲートパーティーでお祭りムードのメインスタンドが沸いた。

 「これまで自分の強みである競り合いの強さを出せていなかったので、あのプレーは良かった」

 名門を背負う思いは、新入生の域を超えている。ライバルに惜敗した伝統の関関戦(5月28日)。小段はエンドゾーンに達しながら、相手と競って取り切れなかった1本のパスを心底、悔いていた。「あれを自分がキャッチしていれば、勝てた試合なんじゃないか、と」。勝利、そしてベストプレーへの執着心が頼もしい。

 昨年のクリスマスボウルで準優勝に輝いた大産大付出身。高校では、立命大でライスボウル2連覇を達成し、NFLヨーロッパや、Xリーグのオービックでも活躍した「レジェンド」木下典明コーチの薫陶を受けた。日本フットボール史に残る名レシーバーから学び、今も胸に刻む教えはシンプルだ。「パスをキャッチする時は最後までボールを見ること、そしてホイッスルが鳴っても、最後までプレーをやりきること」。ファンダメンタルを大事にする姿勢は、常勝軍団のスタンスとも一致する。

 「小段? レシーバーとしていろんな技を持ってますよね。秋も出場する可能性? 十分にあると思います」

 史上初となる甲子園ボウル6連覇を狙う大村和輝監督の視界にも、小段は間違いなく入っている。その存在は、上級生の刺激剤にとどまらない。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年6月11日のニュース