さくらジャパン、ユニホームにロゴいれませんか!?強化費確保へ奔走

[ 2015年10月28日 08:00 ]

会見に出席したさくらジャパン候補選手。(前列左から)永井葉月、中川未由希、瀬川真帆、田中泉樹、中島史恵、(後列左から)柴田あかね、野村香奈、湯田葉月、三橋亜記、小野真由美

 スポンサー様、ご連絡お待ちしております。4大会連続の五輪出場を決めたホッケー女子日本代表の“さくらジャパン”が27日、都内で会見を行った。これまでは初出場した04年アテネ大会での8位が最高だが、リオではメダル獲得を目標に掲げる。五輪までに5度の海外合宿を含む合計165日間の過去最大規模の強化プランを策定。ところが、これを実行するための1億2000万円の財源は確保できておらず、日本ホッケー協会は五輪出場決定を機にスポンサー探しに奔走している。

 先立つものがなければメダル獲得もおぼつかない。世知辛いようだがスポーツの現場でもそれが現実だ。日本ホッケー協会の山口修一郎強化本部長は「メダルを獲るにはこれぐらいの強化をしないといけない」と力強く強化日程を発表した。

 積極的に海外に出て、本番で対戦が予想される相手と軒並みテストマッチを行う。過去3度の五輪を経験している中川未由希(28=ソニー)も「今回の強化日程には感謝している」と喜ぶ内容だ。

 ただし、どんな素晴らしい計画も実現できなければ絵に描いた餅。問題は資金面にある。日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長が「財政的に一番厳しい団体」と指摘したように、さくらジャパンはいつも赤貧生活と背中合わせ。初出場の04年アテネ五輪でも窮状ぶりが話題となり、歌手の和田アキ子も個人支援に乗り出した。五輪前に大口スポンサーがついたことはあったが、これらは日本オリンピック委員会(JOC)の一時的な斡旋(あっせん)だったといい、抜本的解決にはならなかった。

 今年度の強化予算は男女合わせて5000万円。今でも遠征には選手の自己負担金が欠かせない。そして、この日発表された強化計画の実現には1億2000万円が必要だという。川淵氏は既にJOCの橋本聖子強化本部長に強化資金の拡大を要請し、新執行部となって生まれ変わった協会も広告代理店と手を組んで積極的に営業中だ。

 今月に保険代理店「E保険プランニング」と契約を結び、代表選手には「カシオ」から腕時計の提供もある。しかし、まだ足りない。幸いにもユニホームには胸、脇、背中の裾などスポンサーロゴが入る場所が多くある。この日の会見には企業の担当者を招き、注目度の高さもアピール。協会関係者は「今後はスポンサー集めを毎日やっていく」と必死の思いを語った。

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