内村、愛娘に金メダルを!初の海外試合観戦「そりゃ燃えますよ」

[ 2015年10月28日 05:30 ]

スポーツ庁の鈴木大地長官(右から2人目)の激励を受ける内村航平ら体操日本代表。右端は白井健三

体操世界選手権

(英国・グラスゴー)
 キングに強力援軍がやって来る。男子で37年ぶりの団体総合金メダル、個人総合6連覇を目指す内村航平(26=コナミスポーツク)の夫人と2人の愛娘が、現地で応援することが分かった。子供が海外の大会に訪れるのは初めてで、ともに予選トップで通過した28日(日本時間29日)の団体決勝、30日(同31日)の個人総合決勝を観戦予定。予選で痛めた首も問題なく、家族の前で世界一美しい演技を見せつける。

 かつてないモチベーションで、キングが大一番に臨む。内村の夫人と2人の娘が、団体総合と個人総合の両種目の決勝を生観戦することが判明した。「娘が海外の試合に来るのは初めて。そりゃ燃えますよ」と内村は気合を入れている。37年ぶりの団体総合のV奪回、個人総合6連覇へ、最高の舞台が整った。

 内村はロンドン五輪後の12年11月に1学年下の一般女性と結婚。13年に長女が誕生し、今春には次女も生まれた。16年リオデジャネイロ五輪は日本からの移動距離、治安などを考慮し、妻子は応援に来られない可能性がある。だからこそ、今大会は絶対に負けられないという思いがある。

 25日の団体総合予選の床運動で頭を強打。「結構、やばかった。これが脳振とうかと思った」。首を負傷したが、休養日の26日には「思ったよりも大丈夫。何回も頭をぶつけているんで」と明るい表情を見せた。日本代表のトレーナーも「こっちがビックリしたくらい」と明かす強じんな肉体。森泉コーチによると、内村は故障を抱えていたこれまでの世界大会でも、気合で痛みを消したことがあるという。打倒・中国を狙う団体総合決勝は全6種目に出場予定だ。

 0歳の次女はもちろん内村が体操選手であることを認識していないが、2歳の長女は徐々に理解してきているという。「上の子は分かってきているんじゃないですかね。僕は最近CMにあまり出ていないけど、CMに(白井)健三が出てきたらちゃんと反応したりする」と笑う。愛娘の記憶の奥深くに、黄金に輝くパパの雄姿を刻み込む。

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