藍「弾みついた」幸先イーグル!メジャー初Vへ1差発進

[ 2015年4月4日 05:30 ]

第1ラウンドホールアウト後、ファンの女の子とタッチを交わす宮里藍(共同)

USLPGAツアー ANAインスピレーション第1日

(4月2日 米カリフォルニア州ランチョミラージュ ミッションヒルズCC=6769ヤード、パー72)
 宮里藍(29=サントリー)が首位と1打差の2位につけた。パットが復調し、1イーグル、3バーディー、1ボギー。このコースでは自己ベストタイとなる4アンダーの68をマークし、悲願のメジャー初優勝へ向けて好スタートを切った。67で回ったモーガン・プレッセル(26=米国)が単独トップ発進。

 見せ場は序盤にやってきた。インから出て2ホール目の11番パー5。残り228ヤードの第2打を3Wでグリーン左手前のラフまで運んだ。

 ピンまで12ヤード。第3打はバンカー越えの難しいアプローチ。SWを振り抜くと、ボールはふわりと舞い上がりグリーン上に落下。4メートルほど転がりカップに吸い込まれた。チップインイーグル。歓声が起こると、宮里は軽く手を上げて笑みをこぼした。

 「弾みがついた。早めにラッキーがあったので気持ち的にも乗っていけた。凄く大きかった」。この1打で勢い付いた。

 特にパットがさえ渡った。16、17番で3メートル前後の微妙な距離をねじ込んでパーセーブすると、18番では下りの10メートルを最後のひと転がりで沈めてバーディー。後半も2番で2・5メートルのスライスラインを決めると、続く3番では下りの11メートルを読み切って連続バーディー。午前中に吹き荒れた強風が弱まった午後のスタートだったことも幸いして、一時は首位に躍り出た。

 「今はパットが課題。きょうはかみ合ってこういうゲームができているけど、まだ過程の段階で日々試行錯誤を繰り返している」。武器だったパットが不調に陥り、近年は成績が低迷。米ツアーでの勝利は12年7月を最後に遠ざかっている。

 しかし今季からパターを10年ぶりに2ボールタイプに戻し、頭を動かさないで打つことに意識を集中していることで良い感覚が戻ってきた。この日の合計パット数は27。「ここ数週間は良いプレーができているので、気負わずにシンプルに流れを再現できている。理想の精神状態で臨めている」とうなずいた。

 68はこの大会の自己ベストタイ。今年で11年連続出場となるが、07年の15位が最高で相性が良いとは言えないが「大好きな試合」と思い入れは強い。今季から日本企業が冠スポンサーになったことで「もうひと押ししてくれるものはある」とモチベーションはさらに高まっている。

 メジャー初制覇へ「このチャンスを生かしたい」と貪欲さを示しながら「いいスタートをしたことは間違いないけど、しっかり地に足を着けてプレーしたい」と冷静さも失っていない。

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