空手“東京一番乗り”でアピール 世界連盟会長「準備整った」

[ 2015年1月9日 05:30 ]

日本記者クラブで記者会見する世界空手連盟のエスピノス会長

 世界空手連盟(WKF)のエスピノス会長が8日、東京・日本記者クラブで会見し、20年東京五輪での実施種目入りをアピールした。7日に来日した同会長はこの日、下村博文文部科学相や東京都の舛添要一知事を訪問。空手は過去3度、五輪実施競技の候補になるも落選。昨年12月の国際オリンピック委員会(IOC)臨時総会で開催都市提案による複数の種目追加が認められ、東京五輪での実施へ道が開けていた。

 東京五輪での実施へ、ライバルとなる他競技に先駆けて東京に乗り込んだのは、空手だった。エスピノス会長は「空手のルーツは日本にある。20年五輪種目として運営する準備は整っている」とアピール。7日に来日し、この日は下村博文文部科学相や東京都の舛添要一知事を訪問。「ポジティブな反応」と好印象を口にした。9日は大会組織委員会の森喜朗会長や、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長を訪問し、帰国予定。“弾丸日程”ながら、まずは行動力で示した。

 正式採用に向けて強調したのは「フレキシブル」だ。同席した世界空手連盟の奈蔵稔久事務総長は「種目数、選手数はフレキシブルに弾力的に決めていきたい。最悪男女1種目ずつの2種目でも可能」と柔軟に対応する方針。当初は男女計10種目といったプランもあったが、競技人数などの上限がある中で、団体競技と違う個人種目ならではの強みを挙げ、大会も3日間での運営が可能と訴えた。会場については「日本武道館を希望している。愛好家の心は母国日本。象徴、聖地でできたら、これ以上の喜びはない」とレガシーの利用を明かし、コストがかからないことを強調した。

 昨年12月のIOC臨時総会でアジェンダ2020が承認され、開催都市提案による複数の種目追加が認められた。空手は05、09、13年と3度五輪競技の候補に挙がりながら落選。4度目の正直へ「まずは20年に五輪実施競技に入ること」とアピールに必死だった。

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