ニュー遼2位発進!クラブ、髪形一新、久々サンバイザーも

[ 2012年11月9日 06:00 ]

今季最高2位発進となった石川遼

男子ゴルフツアー スポニチ後援三井住友VISA太平洋マスターズ第1日

(11月8日 静岡県御殿場市 太平洋クラブ御殿場コース=7246ヤード、パー72)
 2年ぶりのツアー10勝目へ、石川遼(21=パナソニック)が今季最高の2位でスタートを切った。1イーグル、4バーディー、1ボギーの67で回り、首位と2打差につけた。大会連覇を狙う松山英樹(20=東北福祉大3年)もイーグルを奪ったものの、1バーディー、3ボギーのイーブンパー、72で39位。7アンダー、65をマークした松村道央(29=吉野電化工業)が首位に立った。
【第1R成績】

 新しいヘアスタイルに1年半ぶりのサンバイザー。クラブも1W、SW、パターを入れ替えた。気分を一新した石川には出だしから景色が違って見えた。「初日のスタートは期待や不安で緊張があるが、きょうはなかった。新鮮な気持ちで臨めた」。10年のこの大会を最後に2年間、優勝はないが、くすぶる思いを断ち切るような躍動感あるプレーで67。今季最高のスタートを切った。

 インから出て1バーディーで迎えた14番。ティーショットを左に曲げボールは隣の18番との間を通る排水溝にはまった。救済措置でドロップして打った2打目でフェアウエーに戻すと、残り70ヤードからの3打目で新SWが威力を発揮。50センチにつけてパーセーブした。

 さらに18番パー5では2本の新クラブが光った。飛距離アップを狙いシャフトを44・5から45インチに延ばした1Wを振り切り、約320ヤード先のフェアウエーをキープ。残り187ヤードからの2打目を6Iでピンの左3メートルにつけると、新パターでスライスラインを沈めてイーグルを奪取した。「SWは一番良かった。パターは3ホール目から良くなった。1Wもまあまあ」。新兵器は上々だった。

 試合のなかった先週、初心に戻れた。練習仲間の山形陵馬、森杉大地とラウンドやトレーニングをともにした。15週連続で試合を戦い心身ともに疲労が蓄積していたが、普段なかなか出場機会のない2人を見て「試合に出られる環境は恵まれているんだ」と思い出すことができた。また新たなオシャレもした。これまでそろえる程度にしかカットしなかった髪を1年3カ月ぶりに切った。後ろ髪を10センチ以上切り、軽くなったことで昨年4月のマスターズ以来のサンバイザーもかぶった。「ゴルファーはそこくらいしか楽しめないから」。充電できた1週間だった。

 「夏以上に汗をかいて体の芯から温めることが大事」と朝に50分のトレーニングを行い、寒くても体が動くよう準備するのが日課。上々の滑り出しにも「最終日までまだ3日ある」と油断はない。ただ「優勝争いをしている時は凄く楽しい」。心に余裕がある。あの頼もしい石川が戻ってきた。

 ▽石川の2年前の優勝 初日に70で6打差の14位につけると、2日目は強風の中でパープレーにまとめ4打差の8位に浮上。3日目はパットがさえ65の好スコアで首位に並んだ。最終日は最終18番で1組前のジョーンズがイーグルを奪い、1打差に詰め寄られたが、石川も2オンに成功。3パットでパーをセーブした。67で逃げ切り、通算14アンダーでツアー9勝目。なお、この時もサンバイザーをかぶってのプレーだった。

 ≪10位以内発進は3度目≫今季石川が初日にトップ10以内に入ったのはとおとうみ浜松オープンの8位、キヤノン・オープンの4位に次いで3度目。67はとおとうみ浜松オープンの66に次ぐ好スコア。08年のこの大会では66で首位発進したが最終成績は5位だった。

 ≪ファッション師匠は矢野≫石川のファッション“指南役”はイケメン先輩プロの矢野東だ。「東さんは(オシャレの)相談相手。最近、ネタ切れだとか話している」という。今回のカットも「適当なこと言っていることも多いから切ろうと思った」と笑わせた。矢野はアジア遠征中で今大会は欠場。ファッションチェックは次戦以降となる。

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