一般ファンとともに!五輪壮行会、史上初「公開」

[ 2012年2月3日 06:00 ]

08年7月、都内ホテルで行われた北京五輪日本代表選手団の結団式

 7月21日に行われるロンドン五輪の日本選手団壮行会が、過去最大となる1万5000人規模で行われることが2日、明らかになった。会場は東京・国立代々木競技場の予定で、史上初めて一般ファンにも開放される。日本が初めて五輪に参加してちょうど100年。節目となる平和の祭典に向け“オールジャパン”態勢を印象づける画期的な試みとなりそうだ。

 ロンドン五輪で金メダル獲得数世界第5位を目指す日本選手団に、心強い“追い風”が吹きそうだ。過去の壮行会は都内ホテルに関係者だけを集めて行われていたが、今回の舞台は客席だけで9000人以上を収容する国立代々木競技場。08年北京時は選手団や家族、スポンサーや抽選で選ばれた「チームがんばれ!ニッポン!」会員ら1750人が出席したが、今回は初めて一般ファンも募集する予定。日本オリンピック委員会(JOC)関係者は「参加者は1万5000人規模になる」と説明した。

 ロンドンは日本が五輪に初めて出場した1912年のストックホルム大会から100年にあたる。さらに、昨年3月11日の東日本大震災後初のビッグイベントでもあり、20年夏季五輪の招致活動も行われる特別な舞台。先月31日のJOC強化常任委員会で報告を受けたJOCのある理事は「オールジャパン態勢というか、日本が1つになって五輪に向かうというのは非常にいいこと」と話した。

 式典にあたる結団式は国立代々木競技場に隣接する第2体育館が舞台で、当日は2部構成。壮行会には欧州で調整に入る予定の一部競技は参加できないが、レスリング女子で史上初の3連覇を狙う吉田沙保里(29)伊調馨(27=ともにALSOK)ら有力選手は参加予定で、直接激励できる貴重な機会となる。また、JOCは00年以降、五輪ごとに公式応援ソングを決めており、当日はアーティストがナマで演奏を披露する可能性も高い。いずれにせよ、日本選手団のメダルラッシュを後押しするビッグイベントとなることは間違いない。

 【過去の壮行会とメダル】

 ▼00年シドニー 選手団主将は杉浦正則(野球)、旗手は井上康生(柔道)。JOC公式応援ソングは19(ジューク)の「水 陸 そら、無限大」。金メダル5個、銀8個、銅5個を獲得。

 ▼04年アテネ 選手団主将は井上康生(柔道)、旗手は浜口京子(レスリング)。公式応援ソングはKOKIA「夢がチカラ」。金16個は64年東京に並ぶ史上最多タイ。銀9個、銅12個を合わせたメダル総数37個は史上最多。

 ▼08年北京 選手団主将は鈴木桂治(柔道)、旗手は福原愛(卓球)。公式応援ソングは小田和正、トータス松本、藤井フミヤらが参加したBAND FOR “SANKA”の「笑ってみせてくれ」。金9個、銀6個、銅10個。

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2012年2月3日のニュース